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北原
「北原〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
北原の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
一
雨降りの午後、今年中学を卒業した洋一《よういち》は、二階の机に背を円《まる》くしながら、
北原白秋《きたはらはくしゅう》風の歌を作っていた。すると「おい」と云う父の声が、....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
胤大人|畢生の大著でまだ世に出なかった『古史伝』三十一巻の上木を思い立つ座光寺の
北原稲雄のような人がある。古学研究の筵を開いて、先師遺著の輪講を思い立つ山吹の片....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
、座光寺とは平田|大人の遺書『古史伝』三十二巻の上木に主となって尽力している先輩
北原稲雄の住む村である。お触れ当てに応じてこの宿場まで役を勤めに来る百姓のあるこ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
も知れないと心配し出したのは、伊那の方にある先師没後の門人仲間である。座光寺村の
北原稲雄が発起で、伊那の谷のような安全地帯へ先師の稿本類を移したい、一時それを平....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
、同四年にはわずかに四人の入門者を数える。北には倉沢義髄を出し、南には片桐春一、
北原稲雄、原|信好を出し、先師遺著『古史伝』三十一巻の上木頒布に、山吹社中発起の....
「時 処 人」より 著者:岸田国士
も、ここに別荘を建て、それぞれ古稀庵、滄浪閣と名づけて、今もその跡が残つている。
北原白秋も谷崎潤一郎も三好達治も、いずれもこの地を愛し、この地に何ものかをとどめ....
「火の扉」より 著者:岸田国士
ゝへもつて来て、少しも土地の生活に順応するつていう風がないらしい。そうでねえか、
北原君、君は家庭訪問をよくやるようだが……」 同僚の一人から
北原と呼ばれたのは....
「茶番に寄せて」より 著者:坂口安吾
編輯者も読者も厳粛で、笑うことを好まぬという風がある。 僕はさきごろ文体編輯の
北原武夫から、思いきった戯作を書いてみないかという提案を受けた。かねて僕は戯作を....
「文学的饒舌」より 著者:織田作之助
な名の雑誌が出てもいいと思う。 文学は文学者にとって運命でなければならぬ――と
北原武夫氏が言っているのは、いい言葉で、
北原氏はエッセイを書くと読ませるものを書....
「智恵子の半生」より 著者:高村光太郎
興したスバル一派の新文学運動に加わったりしていたと同時に、遅蒔の青春が爆発して、
北原白秋氏、長田秀雄氏、木下杢太郎氏などとさかんに往来してかなり烈しい所謂耽溺生....
「ヒウザン会とパンの会」より 著者:高村光太郎
ボオ エスプリの現われであって、石井柏亭等同人の美術雑誌「方寸」の連中を中心とし
北原白秋、木下杢太郎、長田秀雄、吉井勇、それから私など集ってはよく飲んだものであ....
「夜長ノート」より 著者:種田山頭火
つことが出来る。 スバル、白樺、三田文学、劇と詩、朱欒。永井荷風氏、吉井勇氏、
北原白秋氏、秋田雨雀氏、上田敏氏、小山内薫氏、鈴木三重吉氏。…… 早稲田文学、....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
く西北に進みネパールの境のロー州に出て、ロー州からチャンタンすなわちチベットの西
北原に出で、なお西北に進んでマナサルワ湖の方に廻り、一周してチベットの首府に行く....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
を顰めたが、何思ったか、ついと出て来て、私の傍に腰を下ろした。 「どうもそのね、
北原君は已むを得ない仕事があって忙しいんで、困ってる。麦酒は明日にしてもらえんか....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
殆ど門並みだった。「椎の木松浦」のあった昔は暫く問わず、「江戸の横網鶯の鳴く」と
北原白秋氏の歌った本所さえ今ではもう「歴史的大川端」に変ってしまったという外はな....