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北岸
「北岸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
北岸の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
の日から三週間前のことだが、ゼムリヤ号に相違ないと思われる汽船が、フィンランドの
北岸ベチェンカ港外に現われたことが分ったのだ。ゼムリヤ号は沖合に碇泊し、港内へは....
「河口湖」より 著者:伊藤左千夫
なってめいりました」 高さ四、五|丈も、周囲二町もあろうと見える瓠なりな小島の
北岸へ舟をつけた。瓠の頭は東にむいている。そのでっぱなに巨大な松が七、八本、ある....
「人間灰」より 著者:海野十三
場の灯が見えた。元気を盛りかえして漕いでゆくうちに、風が急に変ったものと見え舟が
北岸に吹き寄せられた。そのとき、ちょっと気がついたのは、たいへん冷い雨が顔に振り....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
た。みると「|グリーンランズの氷河界」という標題。一八七〇年にグリーンランドの東
北岸、マリー・ファルデマー岬に上陸したドイツ隊の記録だ。それを、折竹がパラパラっ....
「厳島合戦」より 著者:菊池寛
うので、元就は長男隆元、吉川元春など精鋭をすぐって、毛利家の兵船に分乗し、島の東
北岸|鼓の浦へ廻航した。其の時の軍令の一端は次の如しだ。 一、差物の儀無益にて候....
「雷峯塔物語」より 著者:田中貢太郎
支那に遊んで杭州の西湖へ往った者は、その
北岸の山の上と南岸の湖縁とに五層となった高い大きな塔の聳えているのを見るであろう....
「時計屋敷の秘密」より 著者:海野十三
なんて、そんなばかくさい返事がぶてるものか、ぶてないものか考えてみりゃ分る」 「
北岸さんの意見に、僕も賛成だね。幽霊屋敷だとか、お化けのうなる声がしただのという....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
ダ半島の南方の海上にある一群の珊瑚礁。 一○ スペイン海。――住時、南アメリカの
北岸のカリブ海に面した地方一帯の海を漠然と指した名称。スペイン本国と当時のスペイ....
「蛇性の婬 」より 著者:田中貢太郎
た五層の高い大きな塔の姿に驚かされた一人である。その西湖には南岸の雷峰塔に対して
北岸に保叔塔と云うのがある。 雷峰怪蹟 宋の高宗帝が金の兵に追われて....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
の室を諧謔的にこう言ったのであろう。 ロンドン塔 ロンドンのほぼ中央のテムズ河
北岸にある古くから有名な建築物。一〇七八年に建築され始め、後次第に増築されたので....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
流れるのが春夏の自然の潮流だという話であった。ともかく多くの漂流機雷が能登半島の
北岸沿いに新潟秋田方面にまで北上していることは事実なのである。 日本の原住民は....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ナールエという所に着いた。それがちょうど七月十四日です。ここはやはりキャンチュの
北岸でそこに七、八軒のテントがある。その内で一番大きいカルマという老人の家へ着き....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
のごとく、夕照朱のごとし。汽煙直立して動かず。漁舟、商船去来たえず。終夜、英蘭東
北岸に沿いて北走す。灯台前後相迎送し、一時に四、五の灯光に応接するあり。ときに一....
「娘」より 著者:岡本かの子
二つ三つが下流に臙脂色に霞んで見える。鐘が鳴ったが、その浅草寺の五重塔は、今戸側
北岸の桜や家並に隠れて彼女の水上の位置からは見えない。小旗を立て連ねた松屋百貨店....
「春の大方山」より 著者:木暮理太郎
周囲が余り拓けているので、山中の湖水という感じに乏しい。唯晴れた日に是等の湖水の
北岸を通ると、絶えず秀麗なる富士の姿を頭上に仰ぎ、其倒影を湖心に眺めるのが他に見....