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「北端〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

北端の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
将軍」より 著者:芥川竜之介
。 「私《わたくし》が歩哨《ほしょう》に立っていたのは、この村の土塀《どべい》の北端、奉天《ほうてん》に通ずる街道《かいどう》であります。その支那人は二人とも、....
俊寛」より 著者:菊池寛
俊寛は、それを狂人のように、こけつまろびつ追った。が、三十町も走ると、そこは島の北端である。そこからは、翼ある身にあらざれば追いかけることができない。折から、風....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
るとは言え、それは君自身の苦しみ、君自身で癒さなければならぬ苦しみだ。 地球の北端――そこでは人の生活が、荒くれた自然の威力に圧倒されて、痩地におとされた雑草....
動かぬ鯨群」より 著者:大阪圭吉
化の襲った悪日だった。親潮に乗って北へ帰る鯨群を追廻していた北海丸は、日本海溝の北端に近く、水が妙な灰色を見せている辺で時化の中へ捲き込まれてしまった。 最初....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
コンゴの「類人猿棲息地帯」、そこではこの惨苦を繰りかえすにすぎない。してみると、北端にあたる大絶壁へ――いまアメリカ地学協会の探検があるはずだが……。 と、協....
島原の乱」より 著者:菊池寛
南方天草の諸島と共に、内海八代湾を形造って居る。この宇土半島の西端と天草|上島の北端との間に、大矢野島、千束島などの島が有って、不知火有明の海を隔てて、西島原半....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
一つの速流氷河があるからだ。温霧谷の、魔境の守り、速流氷河。 グリーンランドの北端にあるアカデミー氷河群に、一日四十メートルをながれる韋駄天氷河があるけれど、....
黒百合」より 著者:泉鏡花
言うんだ。地底がそこらまで続いているんだって、何でもないよ。」 神通は富山市の北端を流るる北陸七大川の随一なるものである。立山の地獄谷はまた世に響いたもので、....
雪の女王」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
うが、わたしよりもくわしく、なんでも教えてくれるだろうからね。」 *ノルウェーの北端、最低地方。 さてゲルダのからだもあたたまり、たべものやのみものでげんきを....
秋の筑波山」より 著者:大町桂月
子討死し、親房は吉野に走れり。これより関東全く北朝に帰するに至りぬ。 大宝沼の北端、三方水に囲まれたる丘上は、これ関城の趾也。沼に臨みて宗祐父子の墓あり。関城....
「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
…それには、まず行きようもないと云う秘境が必要だ。ところが、独領ニューギニアの最北端に、“Nord-Malekula”という、荒れさびた岬がある。そこには、岩礁....
ガルスワーシーの家」より 著者:岡本かの子
渡った。此の殆んど何里四方小丘の起伏する自然公園は青く椀状にくねってロンドン市の北端を抱き取って居る。丘の表面には萱、えにしだ、野|薔薇などが豊かに生い茂り、緻....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
に入る。 明治四十四年四月二十五日、快晴。午前七時、木曜島に着岸す。これ豪州の北端なり。検疫および旅行者の調査あり。この辺り小嶼海中に群立す。月曜、火曜、水曜....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
考えると、南端なる高御門・西坂・瓦堂などの唱門が五箇所と呼ばれたに対して、この西北端なる芝辻(もしくは芝辻子)が、いわゆる北里なる十座唱門に当たるものであろうと....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
て、フランス軍の意表に出たのである。 殊に自由主義国フランスの怠慢はマジノ線の北端をベルギー国境に託して自ら安心し、迂回し得る陣地であった事である。いわゆるマ....