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「北進〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

北進の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
川中島合戦」より 著者:菊池寛
に押し立てて第二陣に控えて、決戦の朝を待った。ただ小荷駄の直江大和守は北国街道を北進して犀川を小市の渡にて渡り善光寺へと退却せしめた。甘粕隊は遠く南方小森に於て....
碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
野人或は北胡と称して居たものである。清正はかくして朝鮮国境まで突破したわけだが、北進中の海岸で、ある日東海はるかに富士山を認め、馬より降り甲を脱いで拝したと云う....
鳥羽伏見の戦」より 著者:菊池寛
ス伝習隊は、幕軍の精鋭で、目覚ましき奪闘をなし、薩藩を破り長州勢を破り、墨染まで北進したが、薩兵の伏に陥り、備前守が討死したため、遂に退却した。 此の夜は終夜....
運命」より 著者:幸田露伴
りて之を抜き、寧王を擁して関に入る。景隆は燕王の大寧を攻めたるを聞き、師を帥いて北進し、遂に北平を囲みたり。北平の李譲、梁明等、世子を奉じて防守甚だ力むと雖も、....
映画雑感(Ⅳ)」より 著者:寺田寅彦
を提供するものだと思われる。 二 実写映画に関する希望 せんだって「北進日本」という実写映画を見た。いろいろな点でなかなかよくできているおもしろい映....
チチハルまで」より 著者:黒島伝治
顔を見合わしていた。 江原達はそのまま帰ってこなかった。 翌日未明に、軍隊は北進命令を受けた。 二十六時間の激戦や進軍の後、和田達は、チチハルにまで進んだ....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
た。 「おう、防空無電局からの警報だ。なんだって。国籍不明の爆撃機一機が一直線に北進中。その針路は、午後八時において、雷洋丸の針路と合う。雷洋丸は直ちに警戒せよ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
でありました。 将来はともあれ、駒井が月ノ浦碇泊前後、胸に秘めたところのものは北進政策でありました。蝦夷《えぞ》の地、すなわち北海道の一角に、しばらく船をつけ....
浅間山麓より」より 著者:寺田寅彦
苦しい空気が甕の底のおりのように層積している。その層の一番どん底を潜って喘ぎ喘ぎ北進する汽車が横川駅を通過して碓氷峠の第一トンネルにかかるころには、もうこの異常....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
傾き、日陰をやや北方に見るに至る。風力、風位ともに前日のごとし。船これに逆行して北進す。夜に入りて船客の行列あり。種々異様の装いをなし、女が男に化し、男が女とな....
三国志」より 著者:吉川英治
いるかのようであった。 しかし、魯粛としては、気が気ではなかった。舳艫を連ねて北進して行く船は、行けども行けどもさかのぼっている。 「もしやこのまま、二十余艘....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
にあったその軍隊を巧みに集結、十六万の大軍三縦隊となりてチュウリンゲンを通過して北進、敵をイエナ、アウエルステートに撃破し、逃ぐるを追って古今未曽有の大追撃を強....
春の大方山」より 著者:木暮理太郎
光の華厳瀑を小さくした趣がある。 瀑壺に下りて休んだ後、岐れた所まで引き返して北進を続けた。これから人穴までは人家もなく、富士の高根から曳き下して、西の方天子....