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「匹婦〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

匹婦の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
容易ならぬことでござります」と、一行は言った。「御用心なさらねばなりませぬ。匹夫匹婦もその所を得ざれば、夏に霜を降らすこともあり、大いに旱することもござります。....
愚禿親鸞」より 著者:西田幾多郎
めるには紙上の一小三角形で沢山であるように、心霊上の事実に対しては英雄豪傑も匹夫匹婦《ひっぷひっぷ》と同一である。ただ眼は眼を見ることはできず、山にある者は山の....
社会時評」より 著者:戸坂潤
人間自身に同情の涙をそそぐのである。上は富豪・新聞社・諸団体から、下は一介の匹夫匹婦に到るまで、金銭や物資による救助を惜まない。して見ると生活自身の復興は、専ら....
かたき討雑感」より 著者:岡本綺堂
附いている。こういう大大名のうしろ楯を持っている彼らのかたき討よりも、無名の匹夫匹婦のかたき討には幾層倍の艱難辛苦が伴っていることと察しられるが、舞台の小さいも....
四十年前」より 著者:内田魯庵
。かつ、井侯は団十郎をお伴につれていても芸術に対する理解があったは、それまで匹夫匹婦の娯楽であって士太夫の見るまじきものと侮蔑んだ河原者の芸術を陛下の御覧に供し....
申訳」より 著者:永井荷風
ヒ文士ハ書賈ノ前ニ膝ヲ屈シテ恬然タリ。余ヤ性狷介固陋世ニ処スルノ道ヲ知ラザルコト匹婦ヨリモ甚シ。今宵適カツフヱーノ女給仕人ノ中絃妓ノ後身アルヲ聞キ慨然トシテ悟ル....