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区切る
「区切る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
区切るの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「石狩川」より 著者:本庄陸男
やる位置になっていた。濶《ひろ》く湾入したイシカリの海を、その北方の口にあたって
区切るマシケあたりの岬であった。昼ならば、河口を越えて、一直線にあおあおと見わた....
「古き小画」より 著者:宮本百合子
である。 スーラーブの軍は、十日目の日沈頃アフラシャブ領とサアンガン領との境を
区切る険阻な巖山の麓で、バーマンに率いられ、一日前に先着していたツラン勢と落ち合....
「七階の住人」より 著者:宮本百合子
ながら、先輩らしく答えた。 「――まあいいわ」 伸子のところから、台所と食堂を
区切る四枚の扉が正面に見えた。二枚目の扉を、ぽんと爪先で蹴りあけては、大きな錫の....
「街」より 著者:宮本百合子
。窓には白地に花模様の金巾《カナキン》のカーテンが懸っていた。一畳ばかりの勝手を
区切る戸の硝子は赤い木綿糸でロシア式刺繍をした覆いがかかっているし、二階から上っ....
「雑沓」より 著者:宮本百合子
、ドンドンかまわず薄暗い奥の方へ行った。 電話のある板の間と、座敷の畳廊下とを
区切るドアをあけたら、 「じゃあ、それもそっちの分だね」 と女中に何か云っている....
「南路」より 著者:宮本百合子
訝《けげん》そうに我々を見較べる。 自分は黙って、彼の先に立ちデックと室内とを
区切る戸と硝子扉とを押して内部に入った。 「どうなさったの?」 「今の男がね、変....
「能とは何か」より 著者:夢野久作
て、俳優は、顔の化粧を強調し、動作を極度に突込み、表情を思い切り誇張する。舞台を
区切る強い直線の力、フットライトの威力、音楽の波動、又は筋や言葉の緊張度等に圧倒....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
でした。どうもありがとう。本当に隈なくよんで下すって。よく、ユリが「だ」で文章を
区切るのを気になすったことを思いおこします、まるをつけられたわねえ。 どこまで....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
「あの人はわしに、道にはずれた仕打ちをなさっただよ!」と、グリゴリイは一言一言を
区切るように、ふさいだ調子で言った。
「兄貴はおまえどころじゃない、親爺にさえ『....
「無毛談」より 著者:坂口安吾
とがあるものか。なんでも、ある。彼等はバカである。論理性がないのである。二十五で
区切る。二十五から五十まで。みろ、みんな、一しょじゃないか。 然し、先日、街で....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
ドが陣どり、それに相対して見物人の席がある。見物席は駅のプラットホームと待合室を
区切る柵のようなもので仕切られている。 私がこの柵をまたごうとしたら、子供の整....
「犂氏の友情」より 著者:久生十蘭
ュール》の二階に居をかまえた。 つまり、先生は、乞食部落《ゾーン》を巴里市から
区切る危《あやう》い一線の上に、どっちつかずのようすで暮していられるのであって、....