区画[語句情報] »
区画
「区画〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
区画の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
た、艶々《つやつや》と黝《くろ》ずんで光っているのだった。眼の前には、二本の柱で
区画された一段高い内陣があって、見ていると、その闇が、しだいにせり上がって行くか....
「蠅男」より 著者:海野十三
に熟睡していたグレート大阪が、ある寒い冬の朝を迎えて間もないころ、突如として或る
区画に住む市民たちの鼻を刺戟した淡い厭な臭気こそ、この恐ろしい「蠅男」事件の発端....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
震災以前もここらは随分混雑しているところであったが、その以後は更に混雑して来た。
区画整理が成就した暁には、町の形が又もや変ることであろう。 市内も開ける、郊外....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
ろは実にリベラール派とデモクラシック派との差違に均しからん。これ二論派の明白なる
区画にしてかの帝政論派との関係もまた実にここにあり。 〔備考〕個人自由とは近来わ....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
ようにしたらいいでしょう」 正吉は、意見をのべた。気密扉というのは艇内が小さな
区画《くかく》に分かれていて、その境《さかい》のところに、下りるようになっている....
「海底都市」より 著者:海野十三
が立ったところで、それを横につらねて、堅固《けんご》な壁が出来ます。そうして一|
区画《くかく》ずつ出来上ると、こんどは排水《はいすい》作業をやります。壁の下部に....
「死者の書」より 著者:折口信夫
大路も、ここまで来ると、縦横に通る地割りの太い路筋ばかりが、白々として居て、どの
区画にも
区画にも、家は建って居ない。去年の草の立ち枯れたのと、今年生えて稍茎を立....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
相談はせぬことに覚悟をきめました。 で、私として真先きに工夫したことは一|日の
区画を附けることでございました、本来からいえばこちらの世界に昼夜の区別はないので....
「梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
方此方と駆け廻る。それを少し離れた処で柄の付いた八角形の眼鏡の、凸レンズが七個に
区画されたので覗くと、七人のそうした姿の男が縦横に馳せ廻るように見えて、子供心に....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
と、そこには、クルップ式の潜望鏡と潜水操舵器があって、右手が機関室、左手は二つの
区画に分れていて、手前のは、以前士官室だった底を硝子張りにした観覧室、またその奥....
「兜」より 著者:岡本綺堂
も深く気にも留めずにいたのであるが、その届け主は今に至るまでわからない。焼け跡の
区画整理は片付いて邦原君一家は旧宅地へ立ち戻って来たので、知人や出入りの者などに....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
って参ります。もし、偶然と必然なるものが異なるものであるならば、その間に判然たる
区画があるべきはずである。しかるに、その区別が一定しない以上は、同一物の上に二個....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
、広東全市の風と月の鑑賞の権利を一人占めにした思いである。広州の路は碁盤のように
区画されて家が立ちならび、珠江には木の葉を散らしたように小舟がひらひらと行きかう....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
国にあるのみではありません。昔の京の大学寮の古図を見ますと、その敷地の西北隅に一
区画をなして、「余戸」と書いてあります。思うにこれは掃除その他雑役に従事するもの....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
、「韻林云、坊ハ区也。苑師云、坊ハ区院也」とあって、坊はなお院というと同じく、一
区画をなしている場所の称である。春坊・教坊・内坊・酒坊・茗坊など、その用例ははな....