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医務
「医務〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
医務の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
》ならば永田《ながた》さんからのお話もありましたし、おひとり旅のようでしたから、
医務室のわきに移しておきました。御覧になった前の部屋《へや》より少し窮屈かもしれ....
「癩」より 著者:島木健作
たからである。 粥《かゆ》も今はのどを通らなくなって一週間を経たある日の午後、
医務の主任が来て突然太田の監房の扉をあけた。冷たい表情で無言のまま入って来た二人....
「軍用鮫」より 著者:海野十三
ってくることさえあった。 「おい、どうじゃな」 と、楊《ヤン》博士は、若き歯科
医務長にたずねた。 「ああ楊《ヤン》閣下、いやもうたいへんな発達ぶりです。今朝の....
「夜泣き鉄骨」より 著者:海野十三
昇っていたらしい男工達が、悲痛な面持をして降りて来た。白い手術着を着て駈けつけた
医務部の連中も、形のない怪我人に対して、策の施しようも無く、皆と一緒に、まごまご....
「柿色の紙風船」より 著者:海野十三
すと飛んだことになるのだった。 「おい一九九四号、出てこい」 「はア。――」 「
医務室へ連れてゆくから出て来い」 「はア。――」 私はラジウムを、清掃用の箒の....
「海底大陸」より 著者:海野十三
せまい階段にコトコトと鳴るくつおとをしのばせながら船内の病室の方へ下りていった。
医務長のあんないで、船長は三千夫少年の寝ている病室へはいっていった。 「やあ、日....
「気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
すると、私の横に立っていた肥っちょのチョビ髭を生したW駅の助役が、傍らの駅手に、
医務室の顕微鏡を持って来いと命じた。 喬介は、それから、固く握り締められたまま....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
はって僕を見つめた。僕はからだじゅう真赤に血に染って立っていたのだ。 「これから
医務室へ行こう。」 僕はそう言って先きに立って行った。
医務室には年とった看護人....
「花吹雪」より 著者:太宰治
ある。すでにその二年前の明治四十年、十一月十五日に陸軍々医総監に任ぜられ、陸軍省
医務局長に補せられている。その前年の明治三十九年に、功三級に叙せられ、金鵄勲章を....
「雀」より 著者:太宰治
い様子であった。僕は自分の左脇にかかえるようにしてツネちゃんを療養所に連れ込み、
医務室へ行った。出血の多い割に、傷はわずかなものだった。医者は膝頭に突きささって....
「金属人間」より 著者:海野十三
ゅうに心配になって、 「うむ、蜂矢君。抜けていいよ。早く帰って寝たまえ。あとから
医務官《いむかん》を君の家へさし向けてあげる」 といって、蜂矢が一行とはなれる....
「火星探険」より 著者:海野十三
っておさえつけるマートンたちの努力はたいへんなものだった。 本部の地下室にある
医務室へ、四人は一旦収容せられたが、そこに居合わせた
医務員は四少年の病状を見て、....
「窓」より 著者:鷹野つぎ
ると、前方が中庭をはさんで並行した別の病棟で、西方に渡廊下をもって右折して続いた
医務室などの建物があり、東方には病院の裏門が眼近に迫っていた。 仰臥すると視野....
「草藪」より 著者:鷹野つぎ
冽に感じられたのであった。 私は香ぐわしい空気を呼吸しながら、レントゲン室や、
医務室の渡廊下を過ぎ左折して、しめやかな気の湛うている第二病棟の廊下を踏んだ。 ....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
から握らされた紙幣に、良心を売ったのであろうか。 疑問の空襲 曾呂利が、
医務室につれこまれるところを、ちょうどそこを通りかかった房枝が、見かけた。 「ま....