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「医務室〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

医務室の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
》ならば永田《ながた》さんからのお話もありましたし、おひとり旅のようでしたから、医務室のわきに移しておきました。御覧になった前の部屋《へや》より少し窮屈かもしれ....
柿色の紙風船」より 著者:海野十三
すと飛んだことになるのだった。 「おい一九九四号、出てこい」 「はア。――」 「医務室へ連れてゆくから出て来い」 「はア。――」 私はラジウムを、清掃用の箒の....
気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
すると、私の横に立っていた肥っちょのチョビ髭を生したW駅の助役が、傍らの駅手に、医務室の顕微鏡を持って来いと命じた。 喬介は、それから、固く握り締められたまま....
自叙伝」より 著者:大杉栄
はって僕を見つめた。僕はからだじゅう真赤に血に染って立っていたのだ。 「これから医務室へ行こう。」 僕はそう言って先きに立って行った。医務室には年とった看護人....
一本の花」より 著者:宮本百合子
がこの頃すっかり手なずけた苦心を朝子に聞かせた。 別棟になって、広い遊戯室や、医務室や、嬰児室があった。遊戯室の板敷に辷り台や、室内ブランコなどあって、エプロ....
」より 著者:太宰治
い様子であった。僕は自分の左脇にかかえるようにしてツネちゃんを療養所に連れ込み、医務室へ行った。出血の多い割に、傷はわずかなものだった。医者は膝頭に突きささって....
火星探険」より 著者:海野十三
っておさえつけるマートンたちの努力はたいへんなものだった。 本部の地下室にある医務室へ、四人は一旦収容せられたが、そこに居合わせた医務員は四少年の病状を見て、....
」より 著者:鷹野つぎ
ると、前方が中庭をはさんで並行した別の病棟で、西方に渡廊下をもって右折して続いた医務室などの建物があり、東方には病院の裏門が眼近に迫っていた。 仰臥すると視野....
草藪」より 著者:鷹野つぎ
冽に感じられたのであった。 私は香ぐわしい空気を呼吸しながら、レントゲン室や、医務室の渡廊下を過ぎ左折して、しめやかな気の湛うている第二病棟の廊下を踏んだ。 ....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
から握らされた紙幣に、良心を売ったのであろうか。 疑問の空襲 曾呂利が、医務室につれこまれるところを、ちょうどそこを通りかかった房枝が、見かけた。 「ま....
だいこん」より 著者:久生十蘭
ら立ちあがると、入口に立っていたひとにいった。 「看護長、カンフル」 看護長は医務室のほうへ手をのばして注射器を受けとると、青い静脈をうきあげたシゴイさんの痩....
肌色の月」より 著者:久生十蘭
残りだ。しばらく仕事を休んで、うまいものを食ってごろごろしていれば癒ってしまう」医務室のへっぽこ医者にわかるわけはないのだ。癌のことならこちらのほうがよく知って....
艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
ずまずこれでは、自由平明、少しも暗い影のささない生活といってよかろう。 整った医務室も見た。薬の匂いのする生暖かい洗浄室へも案内された。 五十人の業者は、パ....
牢獄の半日」より 著者:葉山嘉樹
ね。 ――どうしたんです。足は。 ――御覧の通りです。血です。 ――オイ、医務室へ行って医師にすぐ来てもらえ! そして薬箱をもってついて来い。 看守長は....
ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
にならず、たいてい二五〇グラムだったね。それじゃあ、腹が減ってたまるまい、ぼくは医務室勤務だった。そうかい、それならC級だから三〇〇グラムだったろう。そうだ、三....