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医官
「医官〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
医官の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
い》い人間で、捕虜の中にも、あんな柔順なやつは珍らしいくらいだったのだ。だから軍
医官でも何でも、妙にあいつが可愛いかったと見えて、特別によく療治をしてやったらし....
「或る女」より 著者:有島武郎
ねはうまい坪《つぼ》にはまった。検疫官は絵島丸の検疫事務をすっかり年とった次位の
医官に任せてしまって、自分は船長室で船長、事務長、葉子を相手に、話に花を咲かせな....
「蘭学事始」より 著者:菊池寛
かった。 玄白は、毎度のことだったが、ちょっと嫌な気がした。 彼は、中津侯の
医官である前野良沢の名は、かねてから知っていた。そして、その篤学の評判に対しても....
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
て見よう」と云う。 是にて判事は猶お警察長に向い先刻死骸検査の為め迎に遣りたる
医官等も最早や来るに間も有るまじければ夫まで茲に留られよと頼み置き其身は書記及び....
「ポラーノの広場」より 著者:宮沢賢治
ストゥパーゴは、ぷんぷん怒りだしました。 「失敬じゃないか、あしたは僕は陸軍の獣
医官たちと大事な交際があるんだぞ。こんなことになっちゃ、まるで向うの感情を害する....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
)午前十一時より福岡市中庄只圓翁旧宅庭前に於て、翁の直孫牟田口利彦氏を始め武谷軍
医官、梅津正利師範、旧門弟宇佐元緒、古賀得四郎氏以下多数参列の下に盛大に挙行せら....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
を彼に馳走して、舟は早々に漕ぎ戻した。(同上) 亡妻 宋の大観年中、都の
医官の耿愚がひとりの妾を買った。女は容貌も好く、人間もなかなか利口であるので、主....
「関牧塲創業記事」より 著者:関寛
男なりと。予は甞て長崎に在りし時、幕府の軍艦にて咸臨丸は長崎滞泊中は該艦に乗組の
医官無くして、予は臨時傭として病者及び衛生上に関する事を取りたる事あり。其際伴氏....
「入営前後」より 著者:黒島伝治
。徴兵検査を受ける際、私は眼鏡をかけて行った。それが却って悪るかった。私は、徴兵
医官に睨まれてしまった。 その
医官は、頭をくり/\坊主にして、眼鏡をかけていた....
「新西遊記」より 著者:久生十蘭
がある。 八代の法皇が急病で床についたとき、立会人にえらばれて、法皇宮における
医官の奮闘ぶりを見る機会を得たが、逝去するまでの前後の情況は、この世にこんな暗殺....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
とは終生忘れなかった。 七十一歳に達したとき幕府に召されて東都(東京)に来り、
医官に列して本草学と医学とを医学館で講義した。そして時に触れては諸国へ採薬旅行を....
「瘠我慢の説」より 著者:木村芥舟
して、先生は廿五歳、予は廿九歳の時なり。先生|咸臨丸米行の挙ありと聞て、予が親戚
医官桂川氏を介してその随行たらんことを求められしに、予はこれ幸の事なりと思い、直....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
ld《ジイボルト》 の蒐集したるものなり。ジイボルトは蘭領|印度《インド》軍隊の
医官にして千八百二十三年(文政《ぶんせい》六年)より三十年(天保《てんぽう》元年....
「梅雨晴」より 著者:永井荷風
収められていた事が記されてある。もし翰が持出した珍書の中にむかし弘前《ひろさき》
医官渋江氏旧蔵のものが交《まじ》っていたなら、世の中の事は都《すべ》て廻り持であ....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
宮の下へ連れて行って当座の事だから狭い牛小屋へ繋《つな》いでありました。しかるに
医官方が毎日乳を検査せられると質が段々悪くなり乳の出る分量も寡《すくな》いからそ....