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「医道〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

医道の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
寒山拾得」より 著者:森鴎外
か」こう言って少し考えたが「仔細あるまい、一つまじなって下さい」と言った。これは医道のことなどは平生深く考えてもおらぬので、どういう治療ならさせる、どういう治療....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
てあるのです。しかも刀剣が八|口、槍が三本、鎧が二領、それらの中に交って、老人、医道の心得があるらしく、いく袋かの煎じ薬と共に、立派な薬味箪笥が見えました。 「....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
「いしやでがす」 鐵「へ何ですと」 ×「医者でがす」 鐵「石工だえ」 ×「いゝや医道でがす」 鐵「へえー井戸掘にア見えませんね」 ×「井戸掘ではない、医者でがす....
般若心経講義」より 著者:高神覚昇
のことをいえば、医術だけの医者は、まだ真の医者とはいえません。医術の大家は、必ず医道の体験者でなければなりません。医師の大家を国手というのは、おそらくこの医道の....
口笛を吹く武士」より 著者:林不忘
のだった。 と思うと、中庭をへだてた向うの部屋では、 「はい。拙《せつ》などの医道のほうも、お武家さまの武者修業と同じことで、こうして諸国を遍歴いたしまして、....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
想像するに難くはない。渋江氏は世儒を兼ねて、命を受けて経を講じてはいたが、家は本医道の家である。成善に至っても、幼い時から多紀安琢の門に入っていた。また已に弘前....
鼻の表現」より 著者:夢野久作
か知れませぬ。 隆鼻術は、こんな方々のこんな心理状態が社会に鬱積して生み出した医道の副産物であります。もしこれが百発百中|※粉細工のように人間の鼻を改造し得る....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ますとも、後世になれば、先生と、甲斐の徳本大人《とくほんうし》とを合わせて、平民医道の二柱の神として祭るものが出て来ること請合《うけあ》いです」 「そう言われる....
魔像」より 著者:林不忘
絶《た》えてしまってはしようがない。気が気でないので、一同があわてふためく中で、医道《いどう》の用はこの時にありとばかり、長庵は大得意《だいとくい》だ。意識不明....
怪異黒姫おろし」より 著者:江見水蔭
伝える。それというも拙老の寿命の尽きる時が参ったからじや。いや素人には知れぬが、医道に長けし身じゃ。それが知れえでなろうか」 洞斎の語り出しは淋しかった。 「....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
睡っていたというのです。 「誰とも知らぬ二、三の人と出逢って、ここに立寄ったが、医道について論ずるのに、甲論乙駁という有様で果てしがなく、ついに言伏せはしたが、....
山の人生」より 著者:柳田国男
久しく井上家の後園に住む老狐であって、しばしば人間の形をもって来訪した。筆法以外医道の心得もあり、また能く禅を談じたが、一旦中絶して行方が知れず、どうした事かと....