医院[語句情報] » 医院

「医院〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

医院の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
土曜夫人」より 著者:織田作之助
まず注射薬を買い、米は買えなかったのだ。 「畜生! ひでえアマだ。(あなたは坂野医院の看板を出して、毎日注射して幸福にくらして下さい)か。ばかにしてやがる。いや....
夫婦善哉」より 著者:織田作之助
た。がその心配より先に柳吉は病気になった。まえまえから胃腸が悪いと二ツ井戸の実費医院《じっぴ》へ通い通いしていたが、こんどは尿《にょう》に血がまじって小便するの....
婦系図」より 著者:泉鏡花
は、この小児の二年姉が、眼病――むしろ目が見えぬというほどの容態で、随分|実家の医院においても、治療に詮議を尽したが、その効なく、一生の不幸になりそうな。断念の....
恐しき通夜」より 著者:海野十三
故私が手間どったのか、それについてお話しよう。 今夜七時、私の自宅に開いている医院に、一人の婦人患者がやってきたのだ。美貌のせいもあるだろうが、二十を過ぎたと....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
、俗に、病院街といわれる。それほど、××産婦人科とか、××胃腸病院とか、××耳鼻医院とか、一々名を挙げるのに煩わしいほど、数多の病院が、建てこんでいた。しかし事....
蠅男」より 著者:海野十三
の男だすがな」 「フーム、何者だネ、彼は」 「主治医や云うてます。なんでも宝塚に医院を開いとる新療法の医者やいうことだす。さっき邸を出てゆっきよったが、どうも好....
わが町」より 著者:織田作之助
他吉は再びそれをひいて出た。が、間もなく円タクの流行だ。圧されて商売にならず、町医院に雇われたがれいの変な上着を脱ごうとしないのがけしからぬとすぐ暇をだされて、....
火星探険」より 著者:海野十三
うけなければならない。 それから四キロばかり行った先に、小さな町があり、そして医院があった。張をその中へかつぎこんで手当をうけた。傷の中から硝子《ガラス》の破....
大阪発見」より 著者:織田作之助
う按摩屋で、天井の低い二階で五、六人の按摩がお互いに揉み合いしていた。右隣は歯科医院であった。 その歯科医院は古びたしもた家で、二階に治療機械を備えつけてある....
探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
ることになったのであった。なんだか取りのぼせているらしいので、ひとまず近所の町の医院へ送られたが、ふた月ばかりで正気にかえった。それから警察へ送られ、さらに裁判....
勧善懲悪」より 著者:織田作之助
て、医師の誹謗が禁じられると、こんどは肺病全快写真を毎日掲載して、何某博士、何某医院の投薬で治らなかった病人が、川那子薬で全快した云々と書き立てた。世の人心を瞞....
式部小路」より 著者:泉鏡花
もない処へ行合わせて。――お夏さんに引込まれて、その時の暗号になった、――山の井医院の梅岡という、これがまた神田ッ児で素敵に気の早い、活溌な、年少な薬剤師と、二....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
胞なのである。) 午後、支配人の案内にて、事務所、コーヒー製造場、糖酒製造場、医院を一覧し、さらに日本移民の居宅を慰問す。その国籍は山口県、高知県、和歌山県な....
ひとりすまう」より 著者:織田作之助
を言ってやる事は、昨夜明日子の意にそむいたことの償いにもなる訳だ。そう考えながら医院を出ると、下痢をしている身体にもかかわらず、妙に意気ごんで宿に帰って行った。....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
得ず荒物屋の前に水を撒いていたお上さんに田舎者らしい質問をした。それから花柳病の医院の前をやっと又船橋屋へたどり着いた。船橋屋も家は新たになったものの、大体は昔....