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十
「十〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
十の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
3
仲店の片側《かたがわ》。外套《がいとう》を着た男が一人《ひとり》、
十二三歳の少年と一しょにぶらぶら仲店を歩いている。少年は父親の手を離れ、時々|玩....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
《のぼ》っていた内藤三左衛門《ないとうさんざえもん》の推薦で、新知《しんち》百五
十|石《こく》に召し出されたのであった。
ところが寛文《かんぶん》七年の春、家....
「アグニの神」より 著者:芥川竜之介
ように、――」 印度人の婆さんは、得意そうに胸を反らせました。 「私の占いは五
十年来、一度も外れたことはないのですよ。何しろ私のはアグニの神が、御自身御告げを....
「狂女」より 著者:秋田滋
たび重なる不幸で頭が変になってしまったんだね。話はすこし昔にかえるが、この女は二
十五の年紀に、たった一月のうちに、その父親と夫と、生れたばかりの赤ン坊を亡くして....
「墓」より 著者:秋田滋
一八八三年七月
十七日、草木もねむる真夜なかの二時半のことである。ベジエ墓地のはずれに建っている....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
新聞をひろげてみて次のような三面記事が出ていない日はほとんどあるまい。 水曜日から木曜日にかけての深更、某街四
十番地所在の家屋に住む者は連続的に二発放たれた銃声に夢を破られた。銃声の聞えたの....
「初雪」より 著者:秋田滋
そうに、海のほうに向けて据えてある空いたベンチのところまで歩いて行った。ほんの二
十歩ばかり歩いただけなのに、もう疲れてしまったらしい、喘ぐような息遣いをしながら....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
るるに予も嬉しき事に思い、ますます学問に身を入れしゆえ、九歳の時に神童と言われ、
十三の年に小学校の助教となれり。父の名誉、伯父の面目、予のためには三条の町の町幅....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
前編に大体の伝記を述べて、後編に研究の梗概を叙することにした。 大正
十二年一月著者識す。 前世紀の初めにロンドンのマンチエスター・スクエーアで、走....
「寡婦」より 著者:秋田滋
な死に方をいたしました。この頭髪は、そのなかの最後の男のものなのです。その男は、
十三の年に、私のことがもとで、自ら命をたって果てたのです。変なことだとお考えにな....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
いかと思う。 この自然界の片隅に、アメリカの歴史がはじまったころ、というのは三
十年ほど前のことだが、イカバッド・クレーンという名の見あげた人物が、付近の子供た....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
て息子を探せばいいのか、その見当は皆目つかなかった。それに息子に別れてから、もう
十五年にもなるのである。よしんば、折よく出会うことが出来たとしても、果して自分の....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
られ、一と眼で肚の中をすっかり見られてしまうからであった。 それゆえ、彼は、八
十二歳で、人びとの尊敬の的となり、全国民の哀悼のうちに亡くなったのである。その亡....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
燃え上った
十年、作家生活の火華は火華を産ンで、花火線香の最後に落ちる玉となって消えた夢野久....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
れて話していたのでした。 峠を越すと、広い平原になって、そこから城下の方まで、
十里四方の水田がひろがって、田には黄金の稲が一杯に実っていました。 「伊作の足あ....