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十人
「十人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
十人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
、きっと向こうにも、手くばりがあるわ。あいつも、今人を集めに行ったところなの。二
十人や三
十人の侍は、くるにちがいなくってよ。」
「どうしてまた、そんなよけいな事....
「英雄の器」より 著者:芥川竜之介
長くしながら、疎《まばら》な髭《ひげ》を撫でて、こう云った。彼の顔のまわりには、
十人あまりの顔が、皆まん中に置いた燈火《ともしび》の光をうけて、赤く幕営の夜の中....
「ひょっとこ」より 著者:芥川竜之介
とで、代る代る漕いでいる。それでも船足は余り早くない。幕のかげから見える頭数は五
十人もいるかと思われる。橋をくぐる前までは、二梃三味線で、「梅にも春」か何かを弾....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
ら、あるいはまたもの見高い市女笠《いちめがさ》やらが、数《かず》にしておよそ二三
十人、中には竹馬に跨った童部《わらべ》も交って、皆|一塊《ひとかたまり》になりな....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
えはじめた。……
十一時半の教官室はひっそりと人音《ひとおと》を絶やしている。
十人ばかりの教官も粟野さん一人を残したまま、ことごとく授業に出て行ってしまった。....
「黄粱夢」より 著者:芥川竜之介
う》に封ぜられましたが、その時はもういい年だったかと思います。子が五人に、孫が何
十人とありましたから。」
「それから、どうしました。」
「死にました。確か八十を....
「水の三日」より 著者:芥川竜之介
大きな声で読み上げる。中には一家族五人ことごとく、下駄に当った人があった。一家族
十人ばかり、ことごとく能代塗の臭い箸に当ったら、こっけいだろうと思ってたが、不幸....
「路上」より 著者:芥川竜之介
こは柔道の道場を思わせる、広い畳敷の病室だった。そうしてその畳の上には、ざっと二
十人近い女の患者が、一様に鼠《ねずみ》の棒縞の着物を着て雑然と群羊のごとく動いて....
「青年と死」より 著者:芥川竜之介
る妃《きさき》が六人いるのですからね。身重《みおも》になっているのを勘定したら何
十人いるかわかりませんよ。
――それは皆、相手がわからないのですか。
――一....
「忠義」より 著者:芥川竜之介
す》けたりしている若党|草履《ぞうり》取を加えても、一行の人数《にんず》は、漸く
十人にすぎない。それが、とり乱した気色もなく、つれ立って、門を出た。
延享《え....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
フォオクを動かし出した。正面の新郎や新婦をはじめ、白い凹字形のテエブルに就いた五
十人あまりの人びとは勿論いずれも陽気だった。が、僕の心もちは明るい電燈の光の下に....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
を汲んで、天竺生れの魔法使が刀を呑んで見せる芸に見とれていると、そのまわりには二
十人の女たちが、
十人は翡翠の蓮の花を、
十人は瑪瑙の牡丹の花を、いずれも髪に飾りな....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
リチャード・ファラデーという人があって、一七四一年に死んでいるが、この人に子供が
十人あることは確かで、その十一番目の子だとも、または甥だともいうのに、ロバートと....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
教会へお勤めに来る人はひとり残らず知っていた。そうした人たちの教会へ来る時刻から
十人十色の癖まで、彼はいちいち承知していた。石ただみのうえをこつこつと歩いて来る....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
なれど、これをまことかと尋ぬれば、昔ありし家は稀なり。……いにしへ見し人は、二三
十人の中に僅に一人二人なり。朝に死し、夕に生まるゝならひ、たゞ水の泡にぞ似たりけ....