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十六夜
「十六夜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
十六夜の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
ました。するとすぐに折り返して、三浦から返事が届きましたが、見るとその日は丁度｜
十六夜《じゅうろくや》だから、釣よりも月見｜旁《かたがた》、日の暮から大川へ舟を....
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
しばしば、その世話物の中に用いたものは、実にこの大川のさびしい水の響きであった。
十六夜《いざよい》清心《せいしん》が身をなげた時にも、源之丞《げんのじょう》が鳥....
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
ほとけすがた》にあり乍《なが》ら、お前は鬼か清心様《せいしんさま》」という歎きは
十六夜《いざよい》ひとりの歎きではないであろう。魂を打込んだ真心が幾度か無惨に裏....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
れが何のけしからぬ意味をも含んでいないことは相手にもよく判っていた。客もあるじも
十六夜《いざよい》の月を待つような、風流なのびやかな、さりとて一種の待ちわびしい....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
遊楽めいたこと等は、すべて遠慮するのが其の時代の習慣であったので、さし当り七月二
十六夜の月待ちには高台や海岸に群集する者もなかった。翌月の十五夜も月見の宴などは....
「猿飛佐助」より 著者:織田作之助
十二も瞬く間、お月様いくつ、十三泣き面、十四は頓死、十五夜お月様餠つきのお突き、
十六夜月は誰と見ん、十七娘か二人と見れば、飽かずながめてにくからぬ、十九（苦）も....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
だろうことは察するに余りある。これは八月十七日の事と云われている。 丁度仲秋の
十六夜の後一日である。秋は早い奥州の会津の城内、氏郷は独り書院の柱に倚《よ》って....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
きたし、何か前世の因縁で、めぐり逢う事もあろうか、と奥山の庚申塚に一人立って、二
十六夜の月の出を待った事さえあるんです。 トこの間――名も嬉しい常夏の咲いた霞....
「白金之絵図」より 著者:泉鏡花
夜あかしに立たせまして、その家の、棟の瓦を睨ませて、動くことさえさせませなんだ。
十六夜の夜半でござった。師匠の御新造の思召とて、師匠の娘御が、ソッと忍んで、蕎麦....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
月の六回興行に過ぎなかった。今日では一年十二回の興行である。たとえば黙阿弥作の「
十六夜清心」や「弁天小僧」のたぐい、江戸時代には唯一回しか上演されないにも拘らず....
「人生における離合について」より 著者:倉田百三
の夫婦の平常の愛の結合の純熱であったかを思いやられて感動を禁じ得ない。また清元の
十六夜清心には「蓮の浮き葉の一寸いと恍れ、浮いた心ぢやござんせぬ。弥陀を契ひに彼....
「前記天満焼」より 著者:国枝史郎
のだろう。屋敷は大阪の富豪として名高い平野屋の寮の一つであった。 土塀に添い、
十六夜月に照らされ、若い侍は立っている。 身長は高いが痩せぎすであり、着流し姿....
「月の夜がたり」より 著者:岡本綺堂
一 Ｅ君は語る。 僕は七月の二
十六夜、八月の十五夜、九月の十三夜について、皆一つずつの怪談を知っている。長いも....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
額とほの暗く続いた中に、一処、雲を開いて、千手観世音の金色の文字が髣髴として、二
十六夜の月光のごとく拝される。…… 欄干に枝をのべて、名樹の桜があるのです。 ....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
ころが為氏は両庄とも横領して譲らないので、為相の母阿仏は鎌倉まで下って訴えた。『
十六夜日記』『夜の鶴』『庭の訓』などがこのとき書かれたことは人の知る通りである。....