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「十割〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

十割の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青春の逆説」より 著者:織田作之助
勤務時間は午前九時から午後五時まで、月給は四十二円、賞与は年末に一回、月給の十割乃至十二割と決めたあと、社長は日本畳新聞社の業績に就いて喋ったが豹一はろくろ....
街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
欲しさに血迷った奴である。こんなのがお金に有り付いたら、二割や三割どころでない、十割以上も飲み喰いして足を出す輩《やから》である。ブル以上のブル根性を発揮する連....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ったが、さらにその年三月から来たる辰年二月まで三か年間五割増しの達しが出た。実に十割の増加だ。諸大名の家族がその困難な旅を冒してまで、幕府の命令を遵奉して、もう....
藤棚の陰から」より 著者:寺田寅彦
正十一年と昭和八年とでは管内人口の増加が約六割であるのに対して自殺既遂者の数は二十割、未遂者の数は四十割に増加しているとの事である。ある新聞の社説にこの事実をあ....
最終の午後」より 著者:森鴎外
もいい事になる。あんな御亭主に比べて見れば、わたくしは鬚ぐらい剃らずにいたって、十割も男が好いわけですからね。そこでわたくしは段々身だしなみをしなくなる。焼餅も....
連環記」より 著者:幸田露伴
善かれ悪かれ取宛てた籤の男に別れては堪るものではない。そこへ行くと男の方は五割も十割も割がよい。甚だしいのになると、雨晴れて簑を脱ぎ、水尽きて舟を棄つるような気....
階級闘争の彼方へ」より 著者:与謝野晶子
級闘争の本意であるとは考えません。賃銀の三割や五割の増給を主とする要求は、たとい十割十割の増給の要求であるにもせよ、それは労働者が資本主義の制度を承認して、そ....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ずつ距離にかかわらず追加がついていましたが、それはおやめになる由。衣服費は大体三十割のね上げの由、三円のもの九円というわけですね。 うちへも金の申告が(用紙)....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
いうのを出しています。それで、一家を構えてしかも老人子供の多い家では、固定本給の十割にも近い特別手当があるわけです。それからそのほかに、家持の者は必ず一日一回は....
演劇への入口」より 著者:岸田国士
るというだけの理由で、研究的な、あるいは、報酬を当てにしない試演程度の演劇にも、十割の税をかける。古典や優秀な現代劇の上演には国庫の補助を与えている国々の例を、....