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「十姉妹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

十姉妹の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
か、近くは小鳥飼の流行を見たであろう、一羽七十円のセキセイが今は一銭、二三十円の十姉妹が五厘という下落相場、それも買人《かいて》なし貰人《もらいて》もなしで、山....
わが町」より 著者:織田作之助
こわがる歳でもなく、間もなく夕刊配達をよして、東京へ奉公に行った。 9十姉妹が流行して、猫も杓子も十姉妹を飼うた。榎路地の歯ブラシの軸の職人は、逃げた....
伸子」より 著者:宮本百合子
もって来た。そして、縁側に出、隅に作りつけてあった小鳥籠の前にしゃがんだ。紅雀や十姉妹《じゅうしまつ》が彼の姿に向って羽搏いた。じっと眺めていたが、 「ああもう....
Liber Studiorum」より 著者:寺田寅彦
の記憶は残るであろう。 また数日たって後の雪のふる日、ある婦人がその飼っていた十姉妹の四羽とも一度に死にかかったのを手のひらへのせて一生懸命|火鉢で暖めていた....
十姉妹」より 著者:山本勝治
さかい、どうせ、肥代にも足らん金や、繭の金で小鳥飼おうと思うのや、今、流行ってる十姉妹な、あれに定めたんや」 慎作は、吐胸をつかれて言葉が無かった。愈々来た…....
木彫ウソを作った時」より 著者:高村光太郎
たので、それぞれの籠につけてある名札をよみながら鳥を見た。鶯、山雀、目白、文鳥、十姉妹などの籠の上に載っていたウソをその時はじめて詳しく観察した。さっきの声はそ....
日を愛しむ」より 著者:外村繁
い。毎日、母は散歩に出て、密かに足を訓練している様子である。 縁側の籠の中で、十姉妹が高く囀り出した。雄が雌を求める時の鳴き方である。雄は白いおきあがり小法師....
澪標」より 著者:外村繁
服型の方が便利であるという。 私は机に向かっている。今日も非常に暖い。私は白い十姉妹を飼っている。その餌が地面にこぼれるので、雀が多く集って来る。今日は外のガ....
野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
じでなかった。がとにかくに幾らもこの辺にはいる鳥ではあったらしい。 この頃家に十姉妹を飼うようになってから、その小さな目を見るたびに、いつでも私はあの時のこと....