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「十段〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

十段の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
のように思った。してみると、槍突きは本身の槍で無しに、竹槍を持ち出して来るんだ。十段目の光秀じゃあるめえし、侍が竹槍を持ち出す筈がねえ。こりゃあきっと町人か百姓....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
から後はドンドン駈け出して行った。 中佐の身長が、その先の階段に跳ねあがった。十段ばかり上ると、そこに巌丈な鉄扉があって、その上に赤ペンキで、重大らしい符牒が....
山崎合戦」より 著者:菊池寛
太閣記』などによると、戦場と時刻を秀吉が光秀に通知したなどあり、芝居の『太閣記』十段目の「互の勝負は云々」など、これから出ているであらうが、そんな馬鹿なことはな....
金属人間」より 著者:海野十三
ていた。下は床のすこし上からはじまって、上は高い天じょうにまでとどいて、ぜんぶで十段いじょうになろう。 そしてこの棚の上に、厚いガラスでできた角型《かくがた》....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
いよ戸外へ出られるかな」こう思うと彼は嬉しかった。一つ一つ石段を上って行った。二十段近くも上った頃、木の扉へぶつかった。 「人家へ続いているのだな」意外に思わざ....
南地心中」より 著者:泉鏡花
う、容色は容色と見たけれども、歯痒いほど意気地のない、何て腑の抜けた、と今日より十段も見劣りがしたって訳は。…… いずれ妾だろう。慰まれものには違いないが、若....
開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
顔色も青く喘ぎ喘ぎ上るのを――下山の間際に視たことがある。 思出す、あの……五十段ずつ七折ばかり、繋いで掛け、雲の桟に似た石段を――麓の旅籠屋で、かき玉の椀に....
貧乏」より 著者:幸田露伴
さしたるが、一体|醜からぬ上|年齢も葉桜の匂無くなりしというまでならねば、女振り十段も先刻より上りて婀娜ッぽいいい年増なり。 「そう悪く取っちゃあいけねエ。そん....
猿ヶ京片耳伝説」より 著者:国枝史郎
この湯殿は主屋と離れてたててあり、そうして主屋よりひくくたててあった。それで二十段もある階段が斜に上にかかって、その行き詰まりの所に出入り口があり、そこに古び....
戯作者」より 著者:国枝史郎
あれ初湯一風呂さあさあザッとお召しなさりませ。湯加減も上々吉、湯の辞儀は水とやら十段目でいって居りやす。年賀の挨拶もそれからのこと、へへへへ、お風呂召しましょう....
奇巌城」より 著者:菊池寛
変ったことがあったら知らせたまえ。」 ボートルレは一人でのぼっていった。段は三十段あった。上に普通の木の扉がある。それはすぐそのまま開いた。 中の室はなかな....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
う老人もあった。 歌舞伎座は桜痴居士改作の「実録忠臣蔵」で、中幕には「太功記」十段目が上場された。中村鴈治郎はこのとき初めて上京して、中幕の十次郎を勤め、光秀....
二階から」より 著者:岡本綺堂
劇で蛙の声を聞かせる場合には、赤貝を摺り合せるのが昔からの習であるが、『太功記』十段目の光秀が夕顔棚のこなたより現れ出でた時に、例の小田の蛙が満洲式の家鴨のよう....
西航日録」より 著者:井上円了
、幅三百十五フィートにして、その棟の高さ三百三十六フィートあり。その堂頂へ五百三十段の階子ありて登ることを得という。しかして、その建築費および装飾費は、おおよそ....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
かなるを出だして参り給へり……うらうらとのどかなる日の気色いとをかしきに……(二十段) などは、うららかな春昼、満開の桜の枝と大納言(若い皇后定子の兄君|伊周公....