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千人力
「千人力〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
千人力の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
「ありがとうござります、ありがとうござります。あなたさまのお助力をうければもう
千人力、やっぱりご相談に上がってよいことをいたしました」 しばしがほどは面すら....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
に水を流すごとく、すらすらと催眠破りの秘術を伝授してくれましたので、もはや右門は
千人力でした。もよりの自身番へ立ち寄って、特別あかりの強い龕燈《がんどう》を一つ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
それだ」と、半七も正直に云った。 「いや、ありがてえ。おまえさんが来てくれりゃあ
千人力だ」と、三五郎は急に威勢が付いたらしかった。 「実はわたしも手古摺っている....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
武家改めをやり出しましたが御縁のもと、かく御殿様のうしろ楯得ましたからには、もう
千人力にござります」 「よし、それにて悉皆謎は解けた。――者共ッ、もう遠慮は要ら....
「超人鬚野博士」より 著者:夢野久作
下げた。 「ありがとう御座います鬚野先生……ありがとう御座います。それさえ解れば
千人力……」 「ま……ま……まあ早まるな。相手の家はわかっても、なかなかお前たち....
「獄中生活」より 著者:堺利彦
冊とは情ない。 しかしマア二冊にせよ本は来たし、こわれたにせよ眼鏡はある。モウ
千人力だという心地がした。二冊の本は、 Hyndman : Economic....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
のうちに私の心当りの人が帰ってくるだろうと思うんだ」 「先生、どうも有難う。僕は
千人力をえた気持です」 「そうでもないが……」 「で、その心当りの人というのは、....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
太刀の妙法、市之丞うんと揮うがいいぞ」こう要介は豪快にいった。 「先生さえいれば
千人力、いかに赤格子が豪傑でも、討ち取るに訳はございません」市之丞は笑ましげに、....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
話したいなんていいきるのはたいした熱情だ。あの小さなダビデが投石器を一つ持って、
千人力の巨人ゴリアテにたち向かって行ったのは、無知のせいでも世間を甘くみたオッチ....
「凍雲」より 著者:矢田津世子
いう気になってくる。今の俺にはお前さえあれあなあ。お前さえ俺を信じていてくれれあ
千人力だ。世間の奴等糞くらえだ。それに先生だって付いててくれるもんなあ」 お高....
「乳を刺す」より 著者:邦枝完二
って来るに違えねえから、愚図愚図しちゃいられねえ仕事、兄貴が来ておくんなさりゃ、
千人力だ」 留五郎が急に勇み立って、伝七共々出て行こうとするのを、呼び止めたの....
「春心」より 著者:田中貢太郎
、だめだよ」 お高の詞はひどくはすっぱであった。 「だって、この戸は、なかなか
千人力でないと、あかねえのです」 戸はやっと啓いた。戸は二重戸になっていて土戸....