千切る[語句情報] »
千切る
「千切る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
千切るの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
の箱を千切っているのだ。瞬く間にテーブルの上が紙屑で一杯になってしまうのだった。
千切るのは煙草の箱だけではない。マッチ、メニュー、――手当り次第だった。 話し....
「豚吉とヒョロ子」より 著者:三鳥山人
事はヒョロ子が当り前の人の二倍も背が高いので、いつも三人が食べ切れない程木の実を
千切ることが出来ました。 そのうちになおなお山奥になりますと、鳥や獣《けもの》....
「夢鬼」より 著者:蘭郁二郎
れて仕舞うのだ。 そして彼は、まるで空っぽな頭と、投出された瞬間の、体全体の引
千切るような、虚無感の中でひくひくとはねる神経に、黒吉の、あの先天的なひねくれた....
「乳色の靄」より 著者:葉山嘉樹
敏捷さで、飛び上った。そして顔中が口になるほど、鋭く大きい声で叫んだ。帽子を引き
千切るようにとって、そいつを下に叩きつけた。メリケン粉の袋のようなズボンの一方が....
「吉岡芳兼様へ」より 著者:織田作之助
この「赤」は佐伯の頭に喀血の色と見えるのです。 冒頭の一節、「古雑布」「古綿を
千切る」「古障子」などの形容は勿論あなたのおっしゃるように視覚的ではありません。....
「実さんの精神分析」より 著者:夢野久作
みても、そのサシが純粋にならないと、忽ち両脚を踏みはだけて、両手を肩の処から振り
千切るように振りまわす。それから又繰り返してサシてみても息が切れて、汗が出るばか....