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千巻
「千巻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
千巻の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
茶のことである。 一|椀喉吻潤い、二椀|孤悶を破る。三椀枯腸をさぐる。惟う文字五
千巻有り。四椀軽汗を発す。平生不平の事ことごとく毛孔に向かって散ず。五椀|肌骨清....
「花吹雪」より 著者:太宰治
寺へかよって禅を教えてもらったり、或いは部屋に閉じこもって、手当り次第、万巻いや
千巻くらいの書を読みちらしたり、大酒を飲んだり、女に惚れた真似をしたり、さまざま....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
読書家。必要によって当時の図書館長バルビールに命じて製らせました、函入新装の、一
千巻、一架の内容は、宗教四十巻、叙事詩四十巻、戯曲四十巻、その他の詩篇六十巻。歴....
「めでたき風景」より 著者:小出楢重
に一目でわかる。展覧会で二千点の絵を鑑別するのに三日間を要するだけである。もし二
千巻の論文を鑑査することであったら、それにはどんな方法があるのか、私には想像もつ....
「小公女」より 著者:菊池寛
学者の父を持っているために、いつも苦しめられていました。父は七八ヶ国語に通じ、何
千巻の蔵書を暗記しているというような人でした。ですから、父は娘が、簡単な歴史やフ....
「勉強記」より 著者:坂口安吾
学者らしく、五尺に足らないお方であった。 鞍馬先生は追分の下宿を二室占領して数
千巻の書籍と共にくすぶっていたが、朝になると、大概脱脂綿にアルコールをしめして、....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
苦しむものを救った。これらのことはその数計り難い。その写した経は一切経三部三万三
千巻にのぼり、その授戒した人は四万人以上に及んでいる。その弟子には名の現われたも....
「墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
ました。もちろん、父親はまだ帰っていませんが、広々とした四周の壁を埋めている、何
千巻という金色|燦爛たる書物! なるほど大学出の鉱山技師だけあって、その夥しい蔵....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
裏へ伴った。そして蓄備倉のような洞穴のおくを示した。荷梱にして数個、冊数にすれば
千巻の書物ともいえる。 正季はそれをただちに馬五頭の背に移させ、そして郎党数名....