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「千日〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

千日の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
わたる夕暮れの風の色から、廓にも物悲しい秋のすがたが白じろと見えて、十日の四万六千日《しまんろくせんにち》に浅草から青ほおずきを買って帰る仲の町芸妓の袂にも、夜....
心中浪華の春雨」より 著者:岡本綺堂
一 寛延《かんえん》二|己巳年《つちのとみどし》の二月から三月にかけて、大坂は千日前《せんにちまえ》に二つの首が獄門に梟《か》けられた。ひとつは九郎右衛門とい....
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
たが、あっぱれその効験《しるし》が見えましたか。もともと悪魔でもないわたしを百日千日祈ればとて呪えばとて、なんのしるしがあるものか、積もって見ても知らるることじ....
野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
ら、それじゃアとて立ちあがる。水を持ち、線香を持ち、庭の花を沢山に採る。小田巻草千日草|天竺牡丹《てんじくぼたん》と各々《めいめい》手にとり別けて出かける。柿の....
紅黄録」より 著者:伊藤左千夫
はありゃしないさ」 「そりゃそうだけれどねィ」 姉妹はいつの間に庭へ降りたか、千日草浦島草のまわりで蝶や蜻蛉を追いまわしているようすだ。予は自分で奥の雨戸を繰....
七宝の柱」より 著者:泉鏡花
、 これは清衡存生の時、自在坊蓮光といへる僧に命じ、一切経書写の事を司らしむ。三千日が間、能書の僧数百人を招請し、供養し、これを書写せしめしとなり。余もこの経を....
湯島の境内」より 著者:泉鏡花
なれない。(身を悶ゆ。) お蔦 (はっと泣いて、早瀬に縋る。) ※一日逢わねば、千日の思いにわたしゃ煩うて、針や薬のしるしさえ、泣の涙に紙濡らし、枕を結ぶ夢さめ....
南地心中」より 著者:泉鏡花
ら、淀川を控えて、城を見て――当人寝が足りない処へ、こう照つけられて、道頓堀から千日前、この辺の沸くり返る町の中を見物だから、茫となって、夢を見たようだけれど、....
大阪発見」より 著者:織田作之助
間もなく「亀さん」が結婚したという噂をきいて、それきり顔もみなかったが、最近私は千日前の自安寺で五年振りに「亀さん」と出会った。 千日前自安寺の境内にある石地....
アド・バルーン」より 著者:織田作之助
たのしんだほど看板が見られたわけだったが、浜子は角座の隣りの果物屋の角をきゅうに千日前の方へ折れて、眼鏡屋の鏡の前で、浴衣の襟を直しました。浜子は蛇ノ目傘の模様....
」より 著者:織田作之助
ともにすっかり老いこみ耄碌していた金助が、お君に五十銭|貰い、孫の手を引っぱって千日前の楽天地へ都築文男一派の新派連鎖劇を見に行った帰り、日本橋一丁目の交叉点で....
勧善懲悪」より 著者:織田作之助
しに、いきなり総発売元の直営店を設置したのがそれだ。大阪でいうならば、難波の前に千日前、堂島の前に京町堀、天満の前に天神橋といったあんばいに、随所に直営店をつく....
大阪の憂鬱」より 著者:織田作之助
のように、一たび糸を巻いて打っ放せば、ウアーンと唸り出すような力だ。 この力が千日前を、心斎橋を、道頓堀を、新世界を復興させたのだ。――と、しかし私はあわてて....
果物の幻想」より 著者:小川未明
、より良い種のあることなど知らなかったのでした。これにつけて、忘れ難きは、四万八千日の日に、祖母は、毎年のごとく、頭痛持ちの私にお加持をしてもらうべくお寺へつれ....
」より 著者:織田作之助
長と共にすっかり老いこみ耄碌していた金助が、お君に五十銭貰い、孫の手をひっぱって千日前の楽天地へ都築文男一派の新派連鎖劇を見に行ったその帰り、日本橋一丁目の交叉....