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千枚
「千枚〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
千枚の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
ほかの仕事してもらうぜ。月給はろて帯封書いて貰てたらうちの損や。商売人に頼んだら
千枚なんぼで安う書いてくれよるネやから」 豹一はむっとしたが、同時に助かったと....
「白峰山脈縦断記」より 著者:小島烏水
黄花石楠花が、岩角の間に小さくしがみついて咲いている、その間を踏んで、登れば、
千枚沢岳と悪沢岳の間に、赤石山が吊鐘を伏せたように円く立っている、支脈伝いに背面....
「獄中記」より 著者:大杉栄
の真ん中へ行って踊って見せたりする。 こんなことをしてふざけながらも、石川は二
千枚近い『西洋社会運動史』を書いていた。これは後に出版されて発売禁止になった。堺....
「奇賊悲願」より 著者:海野十三
たので、遂に彼は一大決心をして、従来の面子を捨て、忍ぶべからざるを忍び、面の皮を
千枚張りにして、彼が永い間ひそかに尊敬している心友の許へ出掛けて行き、すべてをぶ....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
。侍女等が捧出でて位置を変えて据えたるは、その白き方一脚なり。 僧都 真鯛大小八
千枚。鰤、鮪、ともに二万|疋。鰹、真那鰹、各一万本。大比目魚五
千枚。鱚、魴※身魚....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
東京の芝居なんぞ、ほんとの猪はないとて威張る。……な、宮重大根が日本一なら、蕪の
千枚漬も皇国無双で、早く言えば、この桑名の、焼蛤も三都無類さ。 その気で居れば....
「橋」より 著者:池谷信三郎
きにつれて光る、夜の海の夜光虫のように交錯していた。 階下の工場で、一分間に数
千枚の新聞紙を刷りだす、アルバート会社製の高速度輪転機が、附近二十余軒の住民を、....
「凧の話」より 著者:淡島寒月
のであるという。その他、大代の「菊一」というのが千四百枚、北浜の「笹」というのが
千枚、吉永の「釘抜」が九百枚、木津新町の「菊巴」が九百枚の大きさである。 珍ら....
「穴」より 著者:黒島伝治
利害に関する問題ではなかった。発覚されない贋造紙幣ならば、百枚流通していようが、
千枚流通していようが、それは、やかましく、詮議立てする必要のないことだった。しか....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
、私の見た競輪場では、有り得ないことが分った。なぜなら、フォーカスの総売上げが六
千枚前後で、四十五万円ぐらいを配当に払い戻すことになるワケだが、どの券も最低十三....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
た。 新子が、そこに立ちわずらっているとき、電光の閃とほとんど同時に、硝子板を
千枚も重ねて、大きい鉄槌で叩き潰したような音がした。たしかに、近くへ落雷したのだ....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
そこで錠前をコヂ開けようとした。しかし錠は開かなかった。 「こいつアいけねえ、
千枚錠だ。どんなことをしても開くものじゃあねえ。
千枚錠ときたひにゃあ、合鍵だって....
「夫人利生記」より 著者:泉鏡花
――この婦人の写真なのである。 写真は、蓮行寺の摩耶夫人の御堂の壇の片隅に、
千枚の歌留多を乱して積んだような写真の中から見出された。たとえば
千枚千人の婦女が....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
もう十八、九歳から二十五、六歳、三十に至る間においては五百枚、八百枚甚しきは
千枚も暗誦する人がある。どうして暗誦が出来るのか私共にはほとんど分らない。私共は....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
、生きている限り一枚だって捨てたり遣ったりしたことがない。衣裳箪笥のなかには約三
千枚もぶら下がっているそうである。あるとき、大使は、驚異以上のものを経験した。エ....