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「千枝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

千枝の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
妙な話」より 著者:芥川竜之介
ある冬の夜《よ》、私《わたし》は旧友の村上《むらかみ》と一しょに、銀座《ぎんざ》通りを歩いていた。 「この間|千枝子《ちえこ》から手紙が来たっけ。君にもよろしくと云う事だった。」 村上はふ....
玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
わざわと鳴って、どこかで狐の呼ぶ声もきこえた。 「のう、藻《みくず》」 「おお、千枝《ちえ》まよ」 男と女とはたがいにその名を呼びかわした。藻は少女の名で、千....
硝子戸の中」より 著者:夏目漱石
っている母は、私の頭に大した材料を遺《のこ》して行ってくれなかった。 母の名は千枝《ちえ》といった。私は今でもこの千枝という言葉を懐《なつ》かしいものの一つに....
十二支考」より 著者:南方熊楠
みずか》ら四種の兵隊を随えて智馬を迎え、赤銅の板を地に畳み上げて安置し、太子自ら千枝の金の蓋を※《ささ》げその上を覆い、王の長女金と宝玉で飾った払子《ほっす》で....
なつかしい仲間」より 著者:宮本百合子
き合いなどは良人であるひとからとめられている様子である。この四人組の一人であった千枝子さんという友達の白山御殿町の家へ、五年生の夏休みの或る夜、私が書きあげたば....
作者の言葉(『貧しき人々の群』)」より 著者:宮本百合子
れども、しまっておけなくて、女学校のときからやはり文学がすきで仲よしであった坂本千枝子さんという友達が、白山の奥に住んでいた、そこへもって行ってよんで貰った。そ....
源氏物語」より 著者:紫式部
生き生きとした生命《いのち》があって傑作が多かった。 「現在での大家だといわれる千枝《ちえだ》とか、常則《つねのり》とかいう連中を呼び寄せて、ここを密画に描かせ....
塩花」より 著者:豊島与志雄
きほどの、あの人の名前ですよ。」 「あ、そう……。」 そして山口は、彼女が魚住千枝子という名前であることを知った。 これは、山口にとっていい収穫であったが、....
波多野邸」より 著者:豊島与志雄
いし、この一篇の物語には関係が少いようである。波多野家に家族同様の待遇でいる魚住千枝子が、室の掃除や整頓に当っていたし、以前から寄宿してる一人の学生がそこに寝泊....
非情の愛」より 著者:豊島与志雄
ってしまった。 その蛭の室で、秦と波多野との碁がまだ一局も終らないうちに、魚住千枝子がやって来た。小児のようなひそかな跫音で階段をのぼってきた彼女は、黒い繻子....
貞操問答」より 著者:菊池寛
た。 自動車が、山下門の方へ動きかけると、夫人は小声で、 「春を踊った人、岸田千枝子と云ったわねえ。どこのお嬢さん?」 「いや、ちょっと……」 「おかしいわね....
日記」より 著者:宮本百合子
して確な踏み台に立って世の中を見るべきである。 一月三日(月曜) 〔書信〕坂本千枝子へ出 巨勢春野返 〔読書〕「宇宙の謎」三十頁 「戦争トパリ....
日記」より 著者:宮本百合子
も思う。 一月三日 土 朝起こされる。お客様だと云うから、誰かと思って見ると、千枝子さんの名刺に、真個《ほんと》に喫驚《びっくり》した。此上もないよろこびのお....
日記」より 著者:宮本百合子
ようかと云って居たが、どうも天気がひどいので、真直に家へかえる。 かえってから千枝子さんに手紙を書いた。 あの人もおかあさんになったのか。 普通の結婚をし....
寄席行灯」より 著者:正岡容
秋) モリヨリヨン モリヨリヨンは、狂馬楽が先代文楽と、それぞれの前名千枝伝枝のお神酒徳利でつるんで歩いていた頃に創作した落語家一流の即興舞踊とつたえ....