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千言
「千言〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
千言の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
問ありけるのち、弁護士は渠の冤《えん》を雪《すす》がんために、滔々《とうとう》数
千言を陳《つら》ねて、ほとんど余すところあらざりき。裁判長は事実を隠蔽《いんぺい....
「長谷川君と余」より 著者:夏目漱石
談をやり出した。大変興味があると見えて、いつまで立ってもやめない。※々《びび》数
千言と云うとむやみに能弁にしゃべるように聞こえてわるいが、時間から云えば、こんな....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
揮して、河野のためにその理想の、道義上完美にして非難すべき点の無いのを説くこと数
千言。約半日にして一先ず日暮前に立帰った。ざっと半日居たけれども、飯時を避けるな....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
いないからと拗ねて答弁を渋った支倉は、こゝに於て恰も堤の切れた洪水の如く、滔々数
千言、記憶が薄らいだどころか、微に入り細を穿ち、満廷唖然とする一大雄弁を以て語り....
「運命」より 著者:幸田露伴
して生を楽みしという。克勤|愚菴と号す。宋濂に故愚庵先生|方公墓銘文あり。滔々数
千言、備に其の人となりを尽す。中に記す、晩年|益畏慎を加え、昼の為す所の事、夜は....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
なかれ。正義を軽んじて何事をも重んずることなかれ。 と説き、滔々《とうとう》数
千言を費して、丁寧親切にクリトーンに対《むか》って、正義の重んずべきこと、法律の....
「唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
で断罪を待ちます……各位。 吶々として、しかも沈着に、純真に、縷々この意味の数
千言を語ったのが、轟々たる汽車の中に、あたかも雷鳴を凌ぐ、深刻なる独白のごとく私....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
人柄ならばそれでも済むけれども、平常が平常、人が一口言えば二口の返し言ではない、
千言万語が口を衝《つ》いて出でるお喋り坊主から、今晩に限ってこんなにあしらわれる....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
れ等の手に負えぬは、かの澱める沼の如き、鈍き、愚かなる心の所有者である。われ等の
千言万語も、遂に彼等の心の表面に、一片の漣波さえ立たせ得る望みはない……。 さ....
「眉の記」より 著者:上村松園
え、いささかの苦痛もないかのように装うてはいたものの、美しい双の眉だけはおそらく
千言万句の言葉を現わし、その美しい眉は死以上の苦しみをみせていたことであろうと思....
「女大学評論」より 著者:福沢諭吉
、如何に子供を教訓せんとするも、婬猥不潔の手本を近く我が家の内に見聞するが故に、
千言万語の教訓は水泡に帰す可きのみ。又男女席を同うせず云々とて古《いにしえ》の礼....
「曙覧の歌」より 著者:正岡子規
樹、諸平、文雄輩に比すれば彼は鶏群の孤鶴《こかく》なり。歌人として彼を賞賛するに
千言万語を費すとも過賛にはあらざるべし。しかれども彼の和歌をもってこれを俳句に比....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
えてこれを後世の輿論に質さんとしたるものにして、この一点については論者輩がいかに
千言万語を重ぬるも到底弁護の効はなかるべし。返す返すも勝氏のために惜しまざるを得....
「俳人蕪村」より 著者:正岡子規
立や草葉をつかむむら雀《すずめ》 双林寺独吟千句 夕立や筆も乾《かわ》かず一
千言 時鳥《ほととぎす》の句は芭蕉に多かれど、雄壮なるは 時鳥声|横《よこた....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
否や、フイと消えた、垣越のその後姿。ちらちらと見えでもするか。刻苦精励、およそ数
千言を費して、愛吉を女房の前に描き出した奴は、ここに現実した火の玉小僧の姿を立た....