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「千重〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

千重の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
奈々子」より 著者:伊藤左千夫
久なる眠りも冷酷なる静かさも、なおこのままわが目にとどめ置くことができるならば、千重《ちえ》の嘆きに幾分の慰藉《いしゃ》はあるわけなれど、残酷にして浅薄な人間は....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
其処の海であろう。なお、人麿が筑紫に下った時の歌、「名ぐはしき稲見の海の奥つ浪|千重に隠りぬ大和島根は」(同・三〇三)、「大王の遠のみかどと在り通ふ島門を見れば....
自由人」より 著者:豊島与志雄
向き返った。とつぜん、どうしたというのだろう。ひどく憂鬱な表情になっている。 「千重子さん。」 ああ、はじめてあの人はわたしの名を呼んだ。いつもは、松本さんと....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
歩せるにあらずして、ほかの市街の大いに発達せるによる。リスボン偶成七絶一首あり。千重屋向熱、樹陰傾尽納涼杯。 (いくえにも重なるような家屋が湾に向かって建ち、せ....