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「午前中〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

午前中の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
子供の病気」より 著者:芥川竜之介
いた。 けれども翌朝の多加志の熱は九度よりも少し高いくらいだった。Sさんはまた午前中に見え、ゆうべの洗腸を繰り返した。自分はその手伝いをしながら、きょうは粘液....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
き、その方の袂の端を右の手で口へ持って行った。目は畳に向いていた。 その翌日、午前中に、吉弥の両親はいとま乞いに来た。僕が吉弥をしかりつけた――これを吉弥はお....
地中魔」より 著者:海野十三
。奇怪なる船底の大穴」 またまた大事件だ。 このニュースが出たのは、あの日の午前中だった。お昼ごろに、また驚くべき追加ニュースが出た。 「金貨百万ドル、行方....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
いた。折柄、臨時八十七議会を開会中で、戦時緊急措置法案上程の最中だったが、議会は午前中休会のやむなきであった。 今日はP51ばかり六十機、また立川ヘ。 これ....
少年探偵長」より 著者:海野十三
その日、立花先生は、新しい体操の実演と打合会のために海岸通りの扇港ビルの講堂で午前中を過した。それがすんで、外へでたが、そこで金谷先生といっしょになり、元町の....
金属人間」より 著者:海野十三
二百八十円をもうけ、二日目には金三百九十円をといううなぎ上りの収入をえた。これが午前中は学校の講義を聞き、午後一時から店を出して夕がた六時ごろまでのかせぎであっ....
空襲警報」より 著者:海野十三
て作った通信設備や発電機や弾薬や食糧や戦闘用兵器などがそろっていた。 その日の午前中に、各地からの知らせが集ってきた。東部防衛司令官香取中将は作戦室の正面に厳....
軍用鼠」より 著者:海野十三
いで見ておくんなさい。儂は生れつき胡魔化すのが嫌いでネ、なるべくこうしてお手隙の午前中に伺って、品物をひとつ悠くり念入りに調べてお貰い申してえとねえ旦那、このレ....
阿Q正伝」より 著者:井上紅梅
たが固く締っていた。もう一度叩いてみたが返辞もしない。 これもやっぱりその日の午前中の出来事だった。機を見るに敏なる趙秀才は革命党が城内に入ったと聞いて、すぐ....
明日」より 著者:井上紅梅
来るだけのことをし尽して、何の不足もなかった。 きのうは一串の紙銭を焼き、また午前中には四十九巻の大悲呪を焼き、納棺の時にはごく新しい晴れ著を著せ、ふだん好き....
キド効果」より 著者:海野十三
こでヒョコリと頭を下げた。 それから二ヶ月の月日が流れた。 其の日、丘助手は午前中大学に出勤するばんに当っていた。彼は例のとおり第二十八番教室に出て、十四五....
競馬」より 著者:犬田卯
まいそうにコバルト色の朝空にはじけた。 仙太は、でも神妙に山裾の開墾地へ行って午前中だけ働いた。あとで女房から証跡を発見されてはいけないと無論考えたのである。....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
にしろ百尺の高い帆柱の上には鎌のような月がかかっているのだ。) 三十日、晴れ。午前中に熱帯をこえて暖帯に入る。正午、北緯二十四度にあり。太陽は少しく南方に傾き....
茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
り、渓谷へ霧の如く落ち散る小便の色彩は実に美しいものであった。 午過ぎの歩行は午前中に比してひどく疲労を感ぜしめられる。それは既に長距離を歩いて来た為ばかりで....
魯迅さん」より 著者:内山完造
住居が変って、部屋が狭いものだから別のところに書斎を借りており、そこに毎日いく。午前中勉強して、大体二時か三時ごろ帰って来る。その途中でぼくのところへ寄る。しば....