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半
「半〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
半の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
しや》の飾り窓などを眺めている。
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こう云う親子の上
半身《じょうはんしん》。父親はいかにも田舎者《いなかもの》らしい、無精髭《ぶしょ....
「英雄の器」より 著者:芥川竜之介
鋭い眼光をあげて、じっと秋をまたたいている燈火《ともしび》の光を見た。そうして、
半ば独り言のように、徐《おもむろ》にこう答えた。
「だから、英雄の器だったのさ。」....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
しい気がするのです。………
「若槻《わかつき》はまたこうもいうんだ。あの女はこの
半年《はんとし》ばかり、多少ヒステリックにもなっていたのでしょう。一時はほとんど....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
供《とも》を致します。けれどもそれは――それは」
おすみは涙を呑みこんでから、
半ば叫ぶように言葉を投げた。
「けれどもそれははらいそへ参りたいからではございま....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
この憂鬱の中にお嬢さんのことばかり考えつづけた。汽車は勿論そう云う間《あいだ》も
半面に朝日の光りを浴びた山々の峡《かい》を走っている。「Tratata trat....
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
うつるともしびの光さえ黄色く靄《もや》の中に浮んでいる。上げ潮につれて灰色の帆を
半ば張った伝馬船《てんまぶね》が一|艘《そう》、二艘とまれに川を上って来るが、ど....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
この話の主人公は忍野
半三郎《おしのはんざぶろう》と言う男である。生憎《あいにく》大した男ではない。北....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
》、手拭《てぬぐい》を頭に巻きつけた僕等は海水帽に貸下駄《かしげた》を突っかけ、
半町ほどある海へ泳《およ》ぎに行った。道は庭先をだらだら下りると、すぐに浜へつづ....
「運」より 著者:芥川竜之介
でございますが、急に気ちがいのようになって、娘の足にかじりつきました。そうして、
半分泣き声で、早口に何かしゃべり立てます。切れ切れに、語《ことば》が耳へはいる所....
「墓」より 著者:秋田滋
一八八三年七月十七日、草木もねむる真夜なかの二時
半のことである。ベジエ墓地のはずれに建っている小さなほったて小屋に寐起きをしてい....
「初雪」より 著者:秋田滋
げたのである。葬儀に列席しなければならなかったので、彼女は巴里へ帰った。それから
半歳ばかりと云うものは、死んだ父母のことが忘れられず、ただ悲しみのうちに日がたっ....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
こしの匂い、煎豆の音、氷屋の呼声かえッて熱さを加え、立売の西瓜日を視るの想あり。
半ば渡りて立止り、欄干に倚りて眺むれば、両岸の家々の火、水に映じて涼しさを加え、....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
しても、塩化窒素の実験となると、危険至極の代物だ。 三月初めに雇われたが、一月
半も経たない内に、早くもこれの破裂で負傷したことがある。デビーもファラデーもガラ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
そこは心地よいまどろみの国。 夢は
半ばとじた眼の前にゆれ、 きらめく楼閣は流れる雲間にうかび、 雲はたえず夏空に照....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
、次兵衛達や、田舎芸術家達の間に、サンザン首をひねらしたものである。 それから
半歳も過ぎた頃、筆者はたまたま郷里博多へ帰っていた。旅行好きの次兵衛がひょっこり....