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半値
「半値〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
半値の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「まざあ・ぐうす」より 著者:北原白秋
ャックは卵をうりにでる。 それをかおうと猶太人《ジュウ》の悪者《わる》、 おもう
半値もつけないで、 うまうまジャックをちょろまかす。 ジャックはお嫁とりにゆきま....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
いつも朝食は富山駅前で買った餡の入った餅です。この餅は旧正月頃に買うといつもの
半値で実に安い。餅は食いやすくてよいが、重いので多量には持って行けない。富山で買....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
かけると、 「お泊りはいかがでござります。堅いがズ慢の宿でござります。御相宿なら
半値に致スまするがいかがでござりまする」 しきりと慇懃に揉み手をしながら、天下....
「ヴィヨンの妻」より 著者:太宰治
ドルの名馬か?」 ともうひとりの客は、げびた洒落を言いました。 「名馬も、雌は
半値だそうです」 と私は、お酒のお燗をつけながら、負けずに、げびた受けこたえを....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
わしめると毎度だまされるから、一日決心して自ら買いに出かけ、魚売る女に向って魚を
半値にねぎった。魚屋呆れて盗んだ物でないからそう安くは売れませぬ、しかし貴女《あ....
「淪落の青春」より 著者:坂口安吾
、このへんの炭焼きは儲けたものだが、今はそれもダメ、有り余って、村内ではマル公の
半値以下で捨売りされており、炭焼もこの節は炭を焼かずに田畑を耕している。その田畑....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
の半ば以上を租税に支払うとすれば、租税の廃止によってその労賃により買入れる貨物が
半値に下落した場合にも労賃そのものは引続き依然として同一の名目価値を有つと一瞬間....
「香熊」より 著者:佐藤垢石
たんですが。と、答えるのである。やはりうまかったと言う。 そこで義弟は、時値の
半値で買い取り毛皮はいまなお医局の一室を飾っているが、そのとき熊肉のすき焼きをこ....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
それが安値であったのは争われない事実であろう。しかもその時は初日無代価、二日目が
半値段というのであった。 観劇料に連れて、飲食物の価もまた廉かった。菓子と弁当....
「フランス料理について」より 著者:北大路魯山人
というものはこんなものである。カタツムリなど珍しがって喜ぶ仏人、だいたい日本酒の
半値であるワインを貴重にして飲み続ける仏人、これを礼賛して自己の名誉のごとく感ず....
「明治の五十銭銀貨」より 著者:服部之総
界のどこに出してもひけをとらぬ良品位の金貨はあるが、安政二分判のように、保字金の
半値に及ばぬ悪い金貨がある。銀貨にいたっては、天保一分銀、嘉永一朱銀と、しだいに....