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半分
「半分〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
半分の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文章」より 著者:芥川竜之介
トフの伝説を慶長版《けいちょうばん》の伊曾保物語《いそぽものがたり》風にちょうど
半分ばかり書き直したものは今月のある雑誌に載せられている。来月はまた同じ雑誌に残....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
聞いて来たのだろう。」
「違う。」
断然として首を振った太郎は、馬琴の膝から、
半分腰をもたげながら、顋《あご》を少し前へ出すようにして、
「あのね。」
「うん....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
を眺め返した。この国の歴史に疎《うと》い彼には、折角《せっかく》の相手の雄弁も、
半分はわからずにしまったのだった。
「支那の哲人たちの後《のち》に来たのは、印度....
「片恋」より 著者:芥川竜之介
が相手にならないもんだから、お徳は僕一人をつかまえて、しゃべっているんだ。それも
半分泣き声でさ。
「それがあなた、この土地へ来て始めて活動へ行った晩に、何年ぶり....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
で見たい誘惑を感じた。
「おい、僕にもそれを見せてくれ。」
「うん、こっちにまだ
半分ある。」
譚《たん》は殆《ほとん》ど左利きのように残りの一片を投げてよこし....
「桃太郎」より 著者:芥川竜之介
う。」
桃太郎は咄嗟《とっさ》に算盤《そろばん》を取った。
「一つはやられぬ。
半分やろう。」
犬はしばらく強情《ごうじょう》に、「一つ下さい」を繰り返した。....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
店の前から、半町も行かない所にあった。そこの角《かど》にある店蔵《みせぐら》が、
半分は小さな郵便局に、
半分は唐物屋《とうぶつや》になっている。――その唐物屋の飾....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
す」と、こう答えた。
すると老紳士は、自分も急に口ざみしくなったと見えて、体を
半分|後《うしろ》の方へ※《ね》じまげると、怒鳴りつけるような声を出して、「おい....
「運」より 著者:芥川竜之介
でございますが、急に気ちがいのようになって、娘の足にかじりつきました。そうして、
半分泣き声で、早口に何かしゃべり立てます。切れ切れに、語《ことば》が耳へはいる所....
「誘惑」より 著者:芥川竜之介
毛人の船長はこう云う彼の真後ろに立ち、不相変《あいかわらず》冷笑を浮べた顔を丁度
半分だけ覗《のぞ》かせている。
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前のカッフエの床。床の上には靴....
「或る女」より 著者:有島武郎
を手早くたたみながら愛子を呼び起こした。愛子は驚いたように大きな美しい目を開くと
半分夢中で飛び起きた。葉子はいきなり厳重な調子で、
「あなたはあすからわたしの代....
「美術曲芸しん粉細工」より 著者:阿部徳蔵
へ梅だの桃だの水仙だのゝしん粉細工の花を、鉢植にして並べることにした。 道楽が
半分暇つぶしが
半分といふ、至極のんきな商売で、狐光老はぶら/\、雨さへ降らなけれ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
のでございます。 いよいよこれから、こちらの世界のお話になりますが、最初はまだ
半分足を現世にかけているようなもので、矢張り娑婆臭い、おきき苦しい事実ばかり申上....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
かというと、ファラデーは年に一千ポンド近くも収入があったが、家庭で費したのはこの
半分くらいとしか思われぬし、別に貯金もしなかったからだ。ファラデーの頃には、グリ....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
流星についての推論や、世界はまちがいなくぐるぐる廻っているので、彼女たちも一日の
半分はひっくりかえしになっているという驚嘆すべき事実を語っておどろかしたものであ....