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半可
「半可〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
半可の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
ながらの滑稽を知らないならば。また浮世の悲劇にとんじゃくもなく、浮かれ気分で騒ぐ
半可通を「あまり茶気があり過ぎる」と言って非難する。 よその目には、つまらぬこ....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
判らない。汽車そのものが文明的の交通機関であるからと云って、停車場の風致までを生
半可な東京風などに作ろうとするのは考えものである。 大きい停車場は車窓から眺め....
「亡び行く江戸趣味」より 著者:淡島寒月
かって特に金網で警戒したのである。 ◇ 明治時代のさる小説家が生
半可で、彼の小説中に質屋の倉庫に提灯を持って入ったと書いて識者の笑いを招いた事も....
「彼の長所十八」より 著者:芥川竜之介
なる事。大抵の作品は「ありゃ駄目だよ」と云う。 七、月評に忠実なる事。 八、
半可な通人ぶりや利いた風の贅沢をせざる事。 九、容貌風采共卑しからざる事。 ....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
んだかも知れない。きみに詫びる。謝罪する。……失礼だがきみの、身分を思って……生
半可の横啣えで、償いの多少に依りさえすればこんな事はきっと出来ると……二度目にあ....
「薬前薬後」より 著者:岡本綺堂
判らない。汽車そのものが文明的の交通機関であるからといって、停車場の風致までを生
半可な東京風などに作ろうとするのは考えものである。 大きい停車場は車窓から眺め....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
まちで、在来の芝居を一途に荒唐無稽と罵っていたその当時のいわゆる知識階級と一部の
半可通とは、今後の演劇は当然こうならなければならないもののように賞讃した。在来の....
「鮎の名所」より 著者:北大路魯山人
ある。 以上のように、何事も視野が狭いとこんなことになってしまう。それを都会の
半可通がめくら判をおして、土佐のかつおのたたきとしきりに鉦や太鼓を叩きたがるから....
「握り寿司の名人」より 著者:北大路魯山人
客にも判る人はきわめて少ない。 寿司通と自称他称する連中もたいていはいい加減な
半可通で、それならこそまた寿司屋も息をつけるというものである。 寿司は結局寿司....
「河豚は毒魚か」より 著者:北大路魯山人
ても、無知な人間は無知のために、なにかで斃れる失態は、たくさんの例がある。無知と
半可通に与えられた宿命だ。 それでなくても、誰だってなにかで死ぬんだ。好きな道....
「料理と食器」より 著者:北大路魯山人
よい食器が生まれていないからである。 中国料理は世界一だというようなことをよく
半可通のひとがいっている。また、なにも知らぬひとはだいたいそれを信用して、なるほ....
「インチキ鮎」より 著者:北大路魯山人
。それを知らないで、中には自分の方から源平焼きをくれなどと注文して料理屋を喜ばす
半可通もないではなかった。
半可通といえば、東京にはもっとひどい話があった。な....
「道は次第に狭し」より 著者:北大路魯山人
々がいる。こういう人々は、第一義の誠実と親切心だけでは了解できかねる、いわゆる、
半可通に属する連中であって、なにか賢い話を付け加えて押しつけなければ、美味いもの....
「料理は道理を料るもの」より 著者:北大路魯山人
いことをしてはいけないと言って、いつも教えてやるのだが、もちろん、相手にもよる。
半可通のお客が来ていれば、そのお客に合わして皮を剥くのも、ときには必要となろう。....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
るベルサイユ条約の強制が、今日ナチス・ドイツの生まれる原動力をなした事を思えば生
半可の平和より彼らのいわゆる「英雄的闘争」に徹底した事が正しかったとも云えるので....