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「半可通〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

半可通の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
茶の本」より 著者:岡倉覚三
ながらの滑稽を知らないならば。また浮世の悲劇にとんじゃくもなく、浮かれ気分で騒ぐ半可通を「あまり茶気があり過ぎる」と言って非難する。 よその目には、つまらぬこ....
貧乏」より 著者:幸田露伴
なりゃあしねえ、裸体になって寝ているばかりヨ。塵埃が積る時分にゃあ掘出し気のある半可通が、時代のついてるところが有り難えなんてえんで買って行くか知れねえ、ハハハ....
現代とは?」より 著者:坂口安吾
ではないのである。批評家が、そうだ。文士にも、そういう方がある。そして読みもせぬ半可通を堂々と発表する。 バルザックとかモウパッサンとかいうと、常に歴史的に批....
金銭無情」より 著者:坂口安吾
も取柄といふものがないから頭から罵倒する。山奥から来て花柳地に住みついた女中共は半可通の粋好みだから悪評は決定的の極上品で、土の中からぬきたてのゴボウみたいだと....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
た、恋人をいたわることは、恋人を信頼することよりも劣っているのだよ」 「チェッ。半可通をふりまわして、あとで目の玉をまわしたって追っつかねえや」 しかし才蔵は....
“歌笑”文化」より 著者:坂口安吾
いる芸術は、常に時代的で、世俗的で、俗悪であり、粋や通という時代から取り残された半可通からはイヤがられる存在にきまったものだ。 落語というものが、昔のまま、庶....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
て、袴をつけて、馬にのって雑沓の町を走りまわる。上流の流行ではなくて、一般庶民の半可通の流行で、女はたいがい淫売婦に限られていた。それで乗馬の流行は、甚しく識者....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
まちで、在来の芝居を一途に荒唐無稽と罵っていたその当時のいわゆる知識階級と一部の半可通とは、今後の演劇は当然こうならなければならないもののように賞讃した。在来の....
鮎の名所」より 著者:北大路魯山人
ある。 以上のように、何事も視野が狭いとこんなことになってしまう。それを都会の半可通がめくら判をおして、土佐のかつおのたたきとしきりに鉦や太鼓を叩きたがるから....
握り寿司の名人」より 著者:北大路魯山人
客にも判る人はきわめて少ない。 寿司通と自称他称する連中もたいていはいい加減な半可通で、それならこそまた寿司屋も息をつけるというものである。 寿司は結局寿司....
河豚は毒魚か」より 著者:北大路魯山人
ても、無知な人間は無知のために、なにかで斃れる失態は、たくさんの例がある。無知と半可通に与えられた宿命だ。 それでなくても、誰だってなにかで死ぬんだ。好きな道....
料理と食器」より 著者:北大路魯山人
よい食器が生まれていないからである。 中国料理は世界一だというようなことをよく半可通のひとがいっている。また、なにも知らぬひとはだいたいそれを信用して、なるほ....
インチキ鮎」より 著者:北大路魯山人
。それを知らないで、中には自分の方から源平焼きをくれなどと注文して料理屋を喜ばす半可通もないではなかった。 半可通といえば、東京にはもっとひどい話があった。な....
道は次第に狭し」より 著者:北大路魯山人
々がいる。こういう人々は、第一義の誠実と親切心だけでは了解できかねる、いわゆる、半可通に属する連中であって、なにか賢い話を付け加えて押しつけなければ、美味いもの....
料理は道理を料るもの」より 著者:北大路魯山人
いことをしてはいけないと言って、いつも教えてやるのだが、もちろん、相手にもよる。半可通のお客が来ていれば、そのお客に合わして皮を剥くのも、ときには必要となろう。....