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「半周〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

半周の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
梓川の上流」より 著者:小島烏水
|環峙《かんじ》の中を南の方、島々に出て、また北に向いて走るので、アルプス山圏を半周することになる、川を隔てた八右衛門岳は、霧雨の中から輪廓だけをあらわす、淡い....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
べき椿事《ちんじ》が勃発したのです。先頭を切りつつあった古高、黒住の両名が、あと半周りで最後の決勝点へ這入ろうとしたその曲り目の一般席前までさしかかった時でした....
ゼーロン」より 著者:牧野信一
一望の下に見降せるが私は、この頂を丁度巨大な擂鉢《すりばち》のふちをたどるように半周して、一気に村の向い側へ飛び越えるつもりであった。――そうすれば、その先は全....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
球の進む道は所要の距離すなわち、軌道の半分に足りないことは明らかである。この地球半周行の間に、衛星自身の運動だけのためにも一〇五回の食が起るはずであるのを、その....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
が下りて居るのだ。 札幌へ 九月十六日。大沼を立つ。駒が岳を半周して、森に下って、噴火湾の晴潮を飽かず汽車の窓から眺める。室蘭通いの小さな汽....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
陣に対して大いなる弧をえがきつつ、かつ射かつ駛せて、一時三十分過ぎにはすでに敵を半周してその右翼を回り、まさに敵の背後に出でんとす。 第一回の戦い終わりて、第....
夜長姫と耳男」より 著者:坂口安吾
を見おろした。むろんオレの目もエナコの顔から放れなかった。 エナコは膳部の横を半周してオレの背後へまわった。そして、そッとオレの耳をつまんだ。 「そんなことか....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
た驚くべき仕掛けがありました。実に驚くべき複雑な仕掛けですが、その仕掛けは地球を半周して材料を揃えたほどの大仕掛けでした。まず、ロッテナム美人術というものが、実....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
あるような矩形の大包みを背負ってるから、きかなくとも分った。塀についてひろい庭を半周させるのが気の毒だから、 「重いのに大変ですね」 と云うと、 「なれてるか....
新西遊記」より 著者:久生十蘭
り、東へ行くべきところを、反対に西へ西へと二百里、マナサロワールという大湖の岸を半周したところで、はじめて東に向い、氷河の溶けだした、滾《たぎ》りたつ激流をいく....
競馬」より 著者:犬田卯
のとき、合図とともに五頭の馬はスタートを切っていた。喊声は地をゆるがして起った。半周にしてすでにはやく他の三頭の馬は二三メートルも引き離され、タカムラとテルミド....
痀女抄録」より 著者:矢田津世子
ところに妙味がある。――と、語られたことがあった。 わたくしの足はいつしか池を半周して揚出しの横にかかっていた。父が世に在った頃、よく加福の師匠に案内されてこ....
火と氷のシャスタ山」より 著者:小島烏水
から見たり、裏返しに見られる山だ。 私は、その後、幾回となく、山麓を通過した、半周した、約四分の三まで廻った。かくて視たところを綜合して言えば、山の頸部は、三....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
を予告し、それも地上作戦でなく敵国中心の空中襲撃に依る事は疑いを入れない。地球の半周の距離にある敵に対し決戦戦争を強制し得る時は、世界最終戦争到来の時である。 ....