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半官
「半官〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
半官の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
ら浮き上り、単なる行政事務上の意味しか持たなくなった。ブルジョアジーは本来受けた
半官僚的な変形なりに、そのまま官僚そのものから離れて、社会の行動と意識との指導的....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
方をば、何か当然なことのように行なわせたということに、変りはない。之が日本の文武
半官僚政府の、言論文化に就いての社会常識なのである。この官僚的常識は官僚の秘密主....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
懇話会も、併しこの日本活動写真連盟と本質上別なものではない。之等も亦実は官許乃至
半官許職業擁護組織であることによって、「検閲を合理化す」ものだったのである。否実....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
こしのもの》は渋づくりといったふうで、遊蕩《ゆうとう》を外交と心得違いをしていた
半官半商であった。それらの侍たちや蔵前町人の豪奢《ごうしゃ》を幾度《いくたび》か....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
人々はただ全体の調子を不快に思った。そしてそれがあまり妥当なものではなく、ことに
半官的な芸術家の言としてはそうであるというのが、一般の意見であった。数人の音楽家....
「広場のべンチ」より 著者:豊島与志雄
り抱えたまま身売りをする、との説もあった。一挙に解散してしまう、との説もあった。
半官半民の会社に編成替えされる、との説もあった。其他いろいろで、互に矛盾すること....
「見えざる人」より 著者:チェスタートンギルバート・キース
た。 ラクノー館はヒマイラヤ館のある高台よりも一段低い所にある。フランボー氏の
半官的事務所はその第一階にあるが、あらゆる点において「雇人いらず」の部屋のアメリ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
から御承知下さい)は考えた。大製鉄所を国家の事業としてやると、国際的にうるさい。
半官半民でも、おもしろくない。民間人にやらせる一手であるが、幸い志を同うする者に....
「調査機関」より 著者:中井正一
からして、各種の調査研究機関が生まれたが、それらの中には純粋な民間機関もあれば、
半官半民の機関もあり、また国家機関もあり、その形態ははなはだまちまちである。とこ....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
しい。発会式の時運動家の連中が幅を利かして演説した。私は何となしにこの会の、その
半官半民的の気風が気に入らなかった。 そこで私は立って演説を初めた。 「我輩は....
「食べもの」より 著者:佐藤垢石
思いやりである。末端官吏の反対である。また指導者と呼ばれる人とか、統制事業に従う
半官半商の人達の、思い上がりを棄てて貰うことだ。 人間同志、お互いに溢れるよう....
「思想議会たるを知れ」より 著者:戸坂潤
骨な意義は、之を充分世間的に又公的に暴露することが出来る筈だ。議会が文武官僚乃至
半官僚的内閣の提起するものに就いて、如何に大胆率直に批判を下し得るかを、支配者と....
「思想動員論」より 著者:戸坂潤
に自信のある政府は、まだ遂に出現しない。――だから今日の文化動員・思想動員・は、
半官憲的勢力に委任されざるを得ないのである。 云わば司法省系の一二の思想転向機....
「戦争ジャーナリスト論」より 著者:戸坂潤
むことの出来ないなどは云うまでもないし、云わばニュースの後続部隊としてノコノコと
半官報の後をこね回してあるく他ない。勢い型に嵌った戦場や将兵や地方民の風俗描写の....
「一九三七年を送る日本」より 著者:戸坂潤
を満足させるものがない。 日本に於ける文化ファシズム(勿論日本型の)のために、
半官半民の形を以て、援助に出馬したのは、しばらく前からの松本学氏の如き人物である....