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半官半民
「半官半民〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
半官半民の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「道標」より 著者:宮本百合子
への旅行の自由をすべての人に同じようには与えないから、公然と来られるものはいつも
半官半民の特殊な用向の日本人か、さもなければ伸子たちのような中途半端な文化人とい....
「爆弾太平記」より 著者:夢野久作
た。費用は五十万の漁民から一戸当り毎年二十銭ずつ、各道の官庁から切ってもらって、
半官半民的に漁民の指導保護、福利増進に資すると同時に北は露領沿海州から、西は大連....
「今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
五〇銭と上っている。 日本の放送事業は財団法人日本放送協会の独占的事業である。
半官半民の形態はとっていても、本質的には逓信省の古い官僚の溜り場である日本放送協....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
だ。それに放送局は大新聞の数に劣らず多数存在している。もし又日本放送協会が事実上
半官半民の法人で日銀や満鉄の様なものだから広告がいけないと云うなら、官報さえが広....
「現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
に合併されることになるだろう。東北地方電力業者達は、曾て電気協会東北支部の名で、
半官半民の東北振興発電会社の設立の件(資本金四千万円)を政府に建議した手前もある....
「広場のべンチ」より 著者:豊島与志雄
り抱えたまま身売りをする、との説もあった。一挙に解散してしまう、との説もあった。
半官半民の会社に編成替えされる、との説もあった。其他いろいろで、互に矛盾すること....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
から御承知下さい)は考えた。大製鉄所を国家の事業としてやると、国際的にうるさい。
半官半民でも、おもしろくない。民間人にやらせる一手であるが、幸い志を同うする者に....
「調査機関」より 著者:中井正一
からして、各種の調査研究機関が生まれたが、それらの中には純粋な民間機関もあれば、
半官半民の機関もあり、また国家機関もあり、その形態ははなはだまちまちである。とこ....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
しい。発会式の時運動家の連中が幅を利かして演説した。私は何となしにこの会の、その
半官半民的の気風が気に入らなかった。 そこで私は立って演説を初めた。 「我輩は....
「年譜」より 著者:原田義人
る講座を受講。七月十五日、「一般保険会社」をやめ、七月三十日、「臨時職員」として
半官半民の「労働者傷害保険協会」に採用される。ここの勤務は時間的にも楽であったの....
「Moods cashey」より 著者:服部之総
栗上野介《おぐりこうずけのすけ》の発案で慶応三年夏以来、神戸開港を機として大阪の
半官半民の金融および貿易機関たる「商社会所」から発行されたものである。鴻池《こう....
「思想動員論」より 著者:戸坂潤
い。 かくて現下の日本の思想動員・文化動員・従って又言論動員が、特に半国権的・
半官半民的・な通路を辿らずには行なわれないということは、注意しなければならぬ点だ....
「一九三七年を送る日本」より 著者:戸坂潤
を満足させるものがない。 日本に於ける文化ファシズム(勿論日本型の)のために、
半官半民の形を以て、援助に出馬したのは、しばらく前からの松本学氏の如き人物である....