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半平
「半平〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
半平の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幸運の黒子」より 著者:海野十三
怺《こら》えこらえた鬱憤《うっぷん》をアスファルトの路面に叩《たた》きつけた月田
半平《つきだはんぺい》だった。 院長は、なーに大丈夫ですよ、こんな病気なら注射....
「趣味の遺伝」より 著者:夏目漱石
かぶりつく。一つの脛《すね》を啣《くわ》えて左右から引き合う。ようやくの事肉は大
半平げたと思うと、また羃々《べきべき》たる雲を貫《つら》ぬいて恐しい神の声がした....
「長篠合戦」より 著者:菊池寛
鳶ヶ巣目がけて一勢に突撃した。本当は、旗本の士天野西次郎、一番槍であったが、戸田
半平|重之と云う士、此戦い夜明に及ぶかと考え、銀の晒首の指物して乗り込んだのが、....
「縮図」より 著者:徳田秋声
りの離れ業が、今までのちゃんばらに一新紀元を劃したからでもあり、机|龍之介や月形
半平太が、ことにも観衆の溜飲を下げていた。 後から考えれば、すべては諜し合わさ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
の方までひろがっていって平民どもの取って置きのたとえ言葉となってるものでいわゆる
半平民半市民、胡椒《こしょう》と塩というあの階級、それに属していたのである。彼は....
「アド・バルーン」より 著者:織田作之助
軒の低い小さな家では三色ういろを売っていて、その向いの蒲鉾屋では、売れ残りの白い
半平が水に浮いていた。猪の肉を売る店では猪がさかさまにぶら下っている。昆布屋の前....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
入社したものと決めたらしく、名刺を一枚わたした。高級美談雑誌「寝室」編輯長、白河
半平、と刷ってある。 「ボク、白河
半平、かいてあるでしょう。ボクのオヤジ、面倒く....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
己が塾へ入れることにした。爾来|研磨幾星霜、千葉道場の四天王たる、庄司弁吉、海保
半平、井上八郎、塚田幸平、これらの儕輩にぬきんでて、実に今では一人武者であった。....
「旅役者の妻より」より 著者:矢田津世子
劇場も有って居られ、酒と醤油の醸造家でもあるそうです。奥様は、良人が常磐座で月形
半平太をうって居りました時は二度も御覧になられたとか、芝居は子供の頃から好きだっ....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
地獄の釜 しりは臀部《しり》に掛けたもの、しんじょは※薯《しんじょ》であって
半平《はんぺん》の類《たぐい》、真如《しんにょ》の月に通ずる。 食《くら》わし....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
朝のお茶受にとて、花見砂糖を一鉢持って来た。 二十四 十四日の八時
半平林を発足して、山際を川に沿うて下ると、一里ほどで舂米という村に出た。人家二、....
「料理一夕話」より 著者:北大路魯山人
きな店を出したら、と言われているうちに、星岡の話があった。建築が気に入って、長尾
半平という方の紹介で、藤田謙一氏から借り受けるようになって、あそこで商売すること....