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半期
「半期〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
半期の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
たいしたリアリストね」
葉子は愛子を眼中にもおかないふうでこういった。去年の下
半期の思想界を震憾《しんかん》したようなこの書物と続編とは倉地の貧しい書架の中に....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
着いたんです……。 ところで御承知の通り、毛皮商人《けがわあきんど》ってえなあ
半期取引ですから、今コレだけの皮を捌《さば》いても、この節季でなくちゃ金が取れね....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
よって、自分の領土を保持しているところの老獪極まる古狸でございます。二十世紀の前
半期は英帝国の崩壊史だろうと私どもも言っておったのですが、今次欧州大戦では、驚異....
「戦争中止を望む」より 著者:伊丹万作
がある。外交の手腕によってはボルネオくらいは残し得るかもしれない。しかし今年の後
半期においてはそのようなことはすでに夢となっているだろうし第一もはや工作の余地そ....
「紀行文家の群れ」より 著者:小島烏水
数種有之著者ビョルンソンは御存知のごとく、イブセンと諾威文学の牛耳を執り候人、其
半期の作物は多くは山岳、或は荒海などを舞台に使ひたるものにして、其人物と言ひ、其....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の鉄砲と二頭の騎馬とで、その身を護ることを考えねばならなくなったのだ。 毎月上
半期を半蔵の家の方で、下
半期を九太夫方で交替に開く問屋場は、ちょうどこちらの順番....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
占めるものである。「ピックウィク倶楽部」以下彼の諸長篇の大部分にあっては、殊に前
半期の多くの作にあっては、筋はあまり顧慮ないしは重視されず、誇張して言えば全篇が....
「智恵子の半生」より 著者:高村光太郎
来の彼女の経過追憶を細かに書くことはまだ私には痛々しすぎる。ただ此の病院生活の後
半期は病状が割に平静を保持し、精神は分裂しながらも手は曾て油絵具で成し遂げ得なか....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
利子払いを殆んど済ましていたし、その他、肥料屋の払いや、村の商い店――油屋からの
半期間の細々した帳面買いも、とにかくどうにか片をつけて、旧正月も貧しいながら待っ....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
用いるようになった。それがだんだん各座にも及んで来て、いつとはなしに明治時代の後
半期から大正時代にいたる番附の体裁を作り出すことになったのである。これだけのこと....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
千枚も暗誦する人がある。どうして暗誦が出来るのか私共にはほとんど分らない。私共は
半期に五十枚暗誦するだけでもやっとこさと出来る位の事です。右のごとくチベット人の....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
生の歌風から脱却することは出来なかったのだから、作家としての定家を考える限り、前
半期の定家へつくのが当然で、その点正徹の定家復興は作家的欲求からする古典発見であ....
「書を愛して書を持たず」より 著者:小川未明
を戦闘の機関としなかったものはなかったからです。 東京堂月報に拠ると昭和八年上
半期の新刊書数は、実に二千四百余種に達しています。これに後
半期を入れて一ヶ年にし....
「今年の抱負」より 著者:大倉燁子
まい、六月の声をきくともう半分は自暴自棄になって、また来年のことだ、と、あとの下
半期は無茶苦茶に過してしまうのが常だったが、いつまで、そんなたわけたことを云って....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
は容易ならぬ大問題であった。 4、道路及び要塞 欧州道路の改善は十八世紀の後
半期以後急速に行なわれたもので、ナポレオンは相当の良道を利用し得たけれども、フリ....