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半歳
「半歳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
半歳の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
天変である。東京のは早く消えるから可いものの、五日十日積るのにはどうするだろう。
半歳雪に埋もるる国もある。 或時も、また雪のために一日|形を見せないから、……....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
、嫌いだった。満洲事変や上海事変の、真唯中こそ、高射砲や、愛国号の献金をしたが、
半歳、一年と、月日が経つに従って、興奮から醒めてきた。帝都の防空施設は、不徹底の....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
◯晴彦は去る九日首尾よく都立十二中(千歳中)の入学試験に合格した。英と共に心配
半歳、漸く芽出度解決して、ぐったりと疲労を覚えた。 ◯原稿料は封鎖支払だと大蔵省....
「暗号音盤事件」より 著者:海野十三
探し求めていること、侯が島の娘たちにたいへん人気があること。それから、侯は今から
半歳ほど前から消息を断っていること―― たったこれだけのことではないか。しかも....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
に渡った。謂うまでもなく四人の口を過ごしかねるようになったので、大根畠に借家して
半歳ばかり居食をしたが、見す見す体に鉋を懸けて削り失くすようなものであるから、近....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
ている人も見たことがなかつたのですつかり驚いてしまつた。 私はこの家にかれこれ
半歳以上もいたように思うが、結局しまいまでこのおやじの職業を知ることができなかつ....
「初雪」より 著者:秋田滋
げたのである。葬儀に列席しなければならなかったので、彼女は巴里へ帰った。それから
半歳ばかりと云うものは、死んだ父母のことが忘れられず、ただ悲しみのうちに日がたっ....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
て」 「実は我等懐中|甚だ欠乏で」 「へえーン」 「三人で二月三月、事に依ったら
半歳か一年、それだけ厄介に相成るとして、その間に宿代の催促されてはちょっと困る。....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
そ取りかえしのつかぬことだった。それでなくてさえ日光に恵まれないこの地方である。
半歳を雪の下に埋もれて過ごす耕地のことで、ただ一本のひょろひょろ松のかげでも、直....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
露わな脇の下、白いはぎなどを見て、村人はごくりと唾を呑んだ。 夫に死別するや、
半歳ならずして彼女のそうした生活がはじまったのであった。十四になる息子は東京へ奉....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
、次兵衛達や、田舎芸術家達の間に、サンザン首をひねらしたものである。 それから
半歳も過ぎた頃、筆者はたまたま郷里博多へ帰っていた。旅行好きの次兵衛がひょっこり....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
なかった。 二タ月ほどして国元から手紙を遣したが、紋切形の無沙汰見舞であった。
半歳ほどして上京したが、その時もいずれ参上するという手紙を遣しただけでやはり顔を....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
て、氷の海にひとたび航行す。身をどれだけの天と地に寄せたであろうか、旅客となって
半歳をすごした。われの無事であることを祝おうとして、親しい者がつどい、祝福のさか....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
り結社禁止、解散が言渡されたのである。これがなんと結党して三時間後のことだった。
半歳にわたる苦労は一片の禁止令によってふっとんだ。私は横暴な弾圧に心からの憤激を....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
、流感にかかり中止。その後、再び着手しようとすると今度は猛烈な中耳炎に冒されて約
半歳の間、陸軍軍医学校に入院し、遂に目的を達せずして終ったのであった。その後もこ....