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「半袖〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
半袖の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「皮膚と心」より 著者:太宰治
できて。」私は、あの人に見せました。六月のはじめのことで、ございます。あの人は、
半袖のワイシャツに、短いパンツはいて、もう今日の仕事も、一とおりすんだ様子で、仕....
「虚構の春」より 著者:太宰治
とには、私よほどの工夫をしなければ、わが背中見ること能《あた》わず、四季を通じて
半袖《はんそで》のシャツを着るように心がけましたので、少しずつ忘れて、来年は三高....
「彼岸過迄」より 著者:夏目漱石
》なんだから」と千代子が笑った。高木は雨外套《レインコート》の下に、直《じか》に
半袖《はんそで》の薄い襯衣《シャツ》を着て、変な半洋袴《はんズボン》から余った脛....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
寒いはずである。昨日《きのう》までは綿入を二枚重ねていたのに今日は袷《あわせ》に
半袖《はんそで》のシャツだけで、朝から運動もせず枯坐《こざ》したぎりであるから、....
「わが町」より 著者:織田作之助
みたいなもんは年中あぶれてますわ。といって、今更漫才の仲間入りも出けんさかいな」
半袖を着た〆団治が西瓜の種を吐きだしながら言うと、相変らず落ちぶれている相場師が....
「ズラかった信吉」より 著者:宮本百合子
極的にやらなくっちゃ。直ぐみんなにこのこと話そう!」 「待ちな」 ヤーシャが、
半袖シャツからつき出ているガン丈な腕を曲げて金網をかぶせた時計を見た。 「これか....
「道標」より 著者:宮本百合子
伸子たちが入って来た廊下の方のドアが勢よくあいた。そして、白い木綿のちょいとした
半袖ブラウスの上から、鼠色地にこまかい更紗《さらさ》模様のあるサラファンを着て、....
「たずねびと」より 著者:太宰治
その女のひとに、私は逢いたいのです。としの頃は、はたち前後。その時の服装は、白い
半袖のシャツに、久留米絣のモンペをつけていました。 逢って、私は言いたいのです....
「本困坊・呉清源十番碁観戦記」より 著者:坂口安吾
汁と卵とリンゴ、ゴハンは朝はたべない。 今日は階下の奥座敷で対局。呉氏、今日は
半袖ワイシャツに白いズボン。昔、金満家の大邸宅だったというこの旅館の庭は、深い緑....
「だいこん」より 著者:久生十蘭
びついてきた。ミズーリだという二列目の右端の軍艦のフォア・デッキで、白いお釜帽に
半袖シャツの水兵が十人ばかりしゃがんで煙草を喫っている。一人がおどけた身振りをす....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ま、もすこし飲るから、その上で聞いてくれ」 なるほど今日の大蔵は山伏でもない。
半袖、半袴、泥脚絆。どう見ても、軍人足か牛追のような身なりであった。 大蔵はし....
「わが町」より 著者:織田作之助
目ですわ。一日に一つ小屋をもたしてくれたら、良えとせんならんぐらいやさかいな。」
半袖を来た〆団治が言うと、相変らず落ちぶれている相場師が、団扇でそこらばたばた敲....