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半途
「半途〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
半途の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
郎の子供が死んだ。一つの水出しが二人の子供を殺すような惨事が出来した。 たとい
半途で中止したとしても、継子を毒殺しようと企てただけでもお菊は何等かの罪を受けな....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
いた。ここはチョボ入りの世話場であった。採菊翁は最後の四幕目を書く筈であったが、
半途で病気のために筆を執ることが出来なくなったので、私が年末の急稿でそのあとを綴....
「魔法修行者」より 著者:幸田露伴
うことである。 この人が弟子の長頭丸に語った。自分は何事でも思立ったほどならば
半途で止まずに、その極処まで究めようと心掛けた。自分は飯綱の法を修行したが、遂に....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
録) 廬山の蟒蛇 廬山のみなみ、懸崖千尺の下は大江に臨んでいる。その崖の
半途に藤蔓のまとった古木があって、その上に四つの蜂の巣がある。その大きさは五|石....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
付けるところは嬉しい。山県含雪公は、茶の湯は道具沙汰に囚《とら》われるというので
半途から余り好まれぬようになったと聞いたが、時に利休も無く織部も無かった為でも有....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
|番困るのは物質というものの兎角崩れ易いことで、いろいろ工夫して造って見ても、皆
半途で流れて了い、立派に魂の宿になるような、完全な人体は容易に出来上らなかったそ....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
先を急ぐとて独で行って了いはせぬか。それが気遣われるばかりで有った。 やがて其
半途まで綱渡りを進めた。両岸からは如何に高く藤蔓を張っても、其中心に当る点は、自....
「音楽界の迷信」より 著者:兼常清佐
ければならない。その記述という事は決して容易なものではない。私共のその実験はまだ
半途である。 ピアノという楽器はどんな機械的な性質のものであるか、――これも重....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
琴責を上演していたところが、その興行中に家橘が急病で死んだために、よんどころなく
半途で閉場して更に次興行の相談中に、劇場もまた焼亡してしまったのは、劇界に取って....
「穂高岳槍ヶ岳縦走記」より 著者:鵜殿正雄
い、時に四時三十分。今朝出がけには、槍の坊主小屋あたりに泊まる考だのに、まだその
半途、今日はとても行けぬ、しかしこんな峰頂では、露営は覚束ない、ぐずぐずしている....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
御覧なさい。石の下から潜って行くんですよ。」 市郎は一旦|立止ったが、此のまま
半途で引返しては何にもならぬ。彼は障碍物競走をするような形で、兎も角も冷い石門の....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
兄だけ力強く弟をついに投げ伏せて我意の勝を得たに誇り高ぶり、急ぎその橋を渡りかけ
半途にようやく到りし時、弟は起き上りさま口惜しさに力を籠めて橋をうごかせば兄はた....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
朝鮮巻」を上演。第四幕の朝鮮王妃王子らが捕虜となる件りは、朝鮮公使の抗議に遭い、
半途よりその一幕を削りて、更に「義経腰越状」を加う。 ○十一月、伊井蓉峰、水野好....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
れます。
なんでも淵源まで溯って行く
舟筏を得るのは、容易な事ではございません。
半途まで漕ぎ著けたところで、
まあ、我々|不便な奴は死ぬるのでございますね。
....
「愛に就ての問題」より 著者:小川未明
飽くまで苦しませるという事は、その人間が軈て何物かに突当る事を得せしむるものだ。
半途でそれを救うとしたならば、その人間は終に行く所まで行かずして仕舞う。凡ての窮....