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卑見
「卑見〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
卑見の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文芸の哲学的基礎」より 著者:夏目漱石
ほう》ものの講話を御参考に供して下さるのは、この両者の接触上から見て、諸君の前に
卑見を開陳すべき第一の機会を捕《とら》えた私は多大の名誉と感ずる次第であります。....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
士その人をこの際諸君に御紹介するの栄誉を有する訳《わけ》であるが、その前ちょっと
卑見を開陳《かいちん》してご高慮を煩《わずら》わしたい事がある。古代の神は全智全....
「『尚書』の高等批評」より 著者:白鳥庫吉
東洋協會講演會に於いて、堯舜禹の實在的人物に非ざるべき
卑見を述べてより已に三年、しかもこの大膽なる臆説は多くの儒家よりは一笑に附せられ....
「自然現象の予報」より 著者:寺田寅彦
報の可能なるための条件や、その可能の範囲程度並びにその実用的価値の標準等につきて
卑見を述べ、先覚者の示教を仰ぐと同時に、また一面には学者と世俗との間に存する誤解....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
《あたい》もない。そのかわり明瞭に実際に自分の言行を支配する力があれば、いかなる
卑見《ひけん》も黄金《おうごん》の値《あたい》を有するにいたる。それであればこそ....
「俳人蕪村」より 著者:正岡子規
これなきに至りては、彼らが蕪村を尊ぶゆえんを解するに苦しむなり。余はここにおいて
卑見を述べ、蕪村が芭蕉に匹敵するところのはたしていずくにあるかを弁ぜんと欲す。 ....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
に堪《た》へざれば、全くこれを廃棄するか然らざれば改作するにありといふ。これ余の
卑見とは正反対なるを以て余は大《おおい》に※懼《きく》疑惑の念を抱《いだ》けり。....
「日和下駄」より 著者:永井荷風
水際《みずぎわ》の柳の井戸の所に唯|一株《ひとかぶ》の柳があるばかりである。余の
卑見《ひけん》を以てすれば、水を隔《へだ》てて対岸なる古城の石垣と老松を望まんに....
「周防石城山神籠石探検記」より 著者:喜田貞吉
殿や木鉾、高麗狗、曲玉、石斧などの神宝・蔵品を一覧し、同行の有志に神籠石に関する
卑見を演説して、田布施まで出たのは夕暮であった。ここで夕食をすませ、翌日の行程を....
「現代茶人批判」より 著者:北大路魯山人
風懐を具えた見識あるものであるかどうか。少なくとも俗書の域を脱しているかどうか。
卑見ながら私の目に映じただけのものを想起しても、元禄頃以降を見て感心出来るお茶人....
「素人製陶本窯を築くべからず」より 著者:北大路魯山人
ける痛棒にはならなかった。しかも笑止に終わってしまわざるを得なかった。ここで私の
卑見を披瀝すると、 一、前山さんの第一の錯覚は一代の小堀遠州宗甫と御自分を同等に....
「自力更生より自然力更生へ」より 著者:三沢勝衛
申上げたならば、といろいろ考えました末、ここに掲げていただきましたような題の下に
卑見の一端を申上げさせて頂こうかと存じまして、簡単に原稿を認めて参りました。しか....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
余名を船中に招き、日本料理をもって饗応せらる。余もその席に連なり、千里眼につきて
卑見を述ぶ。席上において、南極探検隊長白瀬中尉および開南丸船長に面会す。聞くとこ....