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卒
「卒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
卒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
ものに近い。
20
それ等の城の一つ。この城の門には兵
卒が一人銃を持って佇んでいる。そのまた鉄格子《てつごうし》の門の向うには棕櫚《し....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
になったK小学校へ奉職して居りましたが、二三年|前《まえ》に県の師範学校を首席で
卒業致しましたのと、その後《のち》また引き続いて校長などの信用も相当にございまし....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
という実業家だが、――この中でも誰か知っていはしないか? 慶応《けいおう》か何か
卒業してから、今じゃ自分の銀行へ出ている、年配も我々と同じくらいの男だ。色の白い....
「彼」より 著者:芥川竜之介
ね。まるでエレキでもかかって来るようだ。」
三
彼は中学を
卒業してから、一高《いちこう》の試験を受けることにした。が、生憎《あいにく》落第....
「金将軍」より 著者:芥川竜之介
とり》(二十八日)……さらに日本《やまと》の乱伍《らんご》、中軍《ちゅうぐん》の
卒を率いて進みて大唐の軍を伐《う》つ。大唐、便《すなわ》ち左右より船を夾《はさ》....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
けると同時に、我知らず怪しい声を出した。田代君は私より一二年|前《ぜん》に大学を
卒業した、秀才の聞えの高い法学士である。且《かつ》また私の知っている限り、所謂《....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
始めた、日本国と清国《しんこく》とが憎い。いや憎いものはまだほかにもある。私を兵
卒にした事情に幾分でも関係のある人間が、皆私には敵と変りがない。私はそう云ういろ....
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
される、百本杭《ひゃっぽんぐい》の河岸《かし》へ出るのである。幼い時から、中学を
卒業するまで、自分はほとんど毎日のように、あの川を見た。水と船と橋と砂洲《すなず....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
一
雨降りの午後、今年中学を
卒業した洋一《よういち》は、二階の机に背を円《まる》くしながら、北原白秋《きたは....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
これは自分より二三年前に、大学の史学科を
卒業した本間《ほんま》さんの話である。本間さんが維新史に関する、二三興味ある論文....
「猿蟹合戦」より 著者:芥川竜之介
私憤《しふん》の結果にほかならない。しかもその私憤たるや、己《おのれ》の無知と軽
卒《けいそつ》とから猿に利益を占められたのを忌々《いまいま》しがっただけではない....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
ペキン》の三菱《みつびし》に勤めている三十前後の会社員である。半三郎は商科大学を
卒業した後《のち》、二月目《ふたつきめ》に北京へ来ることになった。同僚《どうりょ....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
た原稿料の一枚四十銭だったのを思い出した。僕等は二人ともこの七月に大学の英文科を
卒業していた。従って衣食の計《はかりごと》を立てることは僕等の目前に迫っていた。....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
ナルドの油の匂をさせた娼婦たちもいた事であろう。あるいはまた、羅馬《ロオマ》の兵
卒たちの持っている楯《たて》が、右からも左からも、眩《まばゆ》く暑い日の光を照り....
「飯田蛇笏」より 著者:芥川竜之介
い連中よりも高等に違いないと思ったのである。 爾来更に何年かを閲した今日、僕は
卒然飯田蛇笏と、――いや、もう昔の蛇笏ではない。今は飯田蛇笏君である。――手紙の....