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卒業生
「卒業生〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
卒業生の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「水の三日」より 著者:芥川竜之介
講堂で、罹災民《りさいみん》慰問会の開かれる日の午後。一年の丙組(当日はここを、僕ら――
卒業生と在校生との事務所にした)の教室をはいると、もう上原君と岩佐君とが、部屋《....
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
うことではないか。そうしてそう着実になっているにかわらず、毎年何百という官私大学
卒業生が、その半分は職を得かねて下宿屋にごろごろしているではないか。しかも彼らは....
「とむらい機関車」より 著者:大阪圭吉
男があったんです。 一人は機関手で長田泉三と言いましてな、N鉄道局教習所の古い
卒業生で、当時年齢三十七歳、鼻の下の贋物のチョビ髭を取ってしまえば何処となく菊五....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
踏みながら、まだ恋愛の一年生にとまっている奴も少いでしょう」 「じゃ、一郎はもう
卒業生なの」 「まあ、黙って。そこで、おかしい事があるんです。このアルトゥールが....
「河明り」より 著者:岡本かの子
た。 「わたくしだって、こんな野生のものを扱うの始めてですわ。学校の割烹科では、
卒業生が馬来半島へ出張料理することを予想して、教えては呉れませんでしたもの」 ....
「駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
月に五十円を要するわけだ。駈出しの文学士では五十円の月給を取れない人がある。学校
卒業生の問題は文学士ばかりじゃないが、大学出身者中で文学士が最も気の毒な境涯にあ....
「画学校時代」より 著者:上村松園
芸術家が生まれたり、また生命のある芸術作品を生み出されることもまれで当時の画学校
卒業生のなかから後に名をあげた人は殆んどありません。 校長は土手町の府立第一女....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
て各項について読後の簡単な批評と要点とが書きこんであった。もしも課長が大学理科の
卒業生だったら、そこに集められている文献が、この事件の謎を解く鍵の役目を果すもの....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
ませんか。そしてよくこの娘は恋文を貰うのです。みんな真剣なものです。近頃も学校の
卒業生でエジプトへ研究に行った男が二年間この娘に逢えないと思うと淋しくて仕方がな....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
は語学校へとの望みのようだが、何科をやるつもりなのだろう。僕の思うには、語学校の
卒業生は別に何かの才学のあるものの外は、実際において教師あるいは通訳の外にはほと....
「幸福な家庭」より 著者:井上紅梅
に留学生と規めることもないだろう。国内で高等教育を受けた者でもいい。彼等は大学の
卒業生だ。高尚で優美で、高尚で……。男は文学者だし、女も文学者だ。あるいは文学の....
「母と娘」より 著者:岡本かの子
上達に役立つわ。可笑しな事には馬とも話しが出来るの。フランスの馬は皆、馬教練所の
卒業生ですって、|進め、|止れ、右、左、散歩………。皆んな聴き分けてよ。 モント....
「瘤」より 著者:犬田卯
、学校長への大礼服の寄贈(しかもこれは貧富に拘らず、校長氏が準訓以来教えた全部の
卒業生各自への二十銭の割当寄付によったもので、一家四五名の
卒業生も珍らしくなく、....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
からず腐心した。同時に露語に交渉する各会社各事業から浦塩の商人にまで連絡をつけて
卒業生の生活の便宜まで心配した。二葉亭が語学校に在任したは僅かに三年であったが、....
「西航日録」より 著者:井上円了
るを聞き、前夕の汽車にて同所に至り、場内に列席す。当日は哲学館出身高木真一氏も、
卒業生の一人に加わりて学位を授かる。同氏は米国に渡りて以来、毎日労働しつつ修業を....