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卓子
「卓子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
卓子の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
ら残暑へ振り変って、学校が始まって居た頃でございますが、私ども教員が一同教員室の
卓子《テエブル》を囲んで、番茶を飲みながら、他曖《たわい》もない雑談を交して居り....
「影」より 著者:芥川竜之介
……敬白。貴下の忠実なる友より。」
手紙は力なく陳の手から落ちた。
……陳は
卓子《テーブル》に倚《よ》りかかりながら、レエスの窓掛けを洩《も》れる夕明りに、....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
績会社でも歳の割には重用されている、敏腕の社員だと云う事です。成程そう云えば一つ
卓子《テエブル》の紅茶を囲んで、多曖《たわい》もない雑談を交換しながら、巻煙草を....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
って暮らす事もある。あるいはまた一晩中、秦淮《しんわい》あたりの酒家《しゅか》の
卓子《たくし》に、酒を飲み明かすことなぞもある。そう云う時には落着いた王生が、花....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
は。」
田代《たしろ》君はこう云いながら、一体の麻利耶観音《マリヤかんのん》を
卓子《テーブル》の上へ載せて見せた。
麻利耶観音と称するのは、切支丹宗門《きり....
「首が落ちた話」より 著者:芥川竜之介
たる創口が、再《ふたたび》、破れたるものにして、実見者の談によれば、格闘中同人が
卓子《テエブル》と共に顛倒するや否や、首は俄然|喉《のど》の皮一枚を残して、鮮血....
「妙な話」より 著者:芥川竜之介
る前に、ある珈琲店《カッフェ》の硝子扉《ガラスど》を押した。そうして往来の見える
卓子《テーブル》に私と向い合って腰を下した。
「妙な話さ。君にはまだ話さなかった....
「葱」より 著者:芥川竜之介
た所から、邪推もこの頃廻すようになっている。
ある夏の午後、お松さんの持ち場の
卓子《テエブル》にいた外国語学校の生徒らしいのが、巻煙草《まきたばこ》を一本|啣....
「路上」より 著者:芥川竜之介
していた。俊助は外套《がいとう》と角帽とを給仕の手に渡すが早いか、勢いよく野村の
卓子《テエブル》の前へ行って、「待たせたか」と云いながら、どっかり曲木《まげき》....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
だったが、やがて彼らは広場の方に、「フランシス」「ベルナルドーネの若い騎士」「円
卓子の盟主」などと声々に叫び立てながら、はぐれた伴侶を探しにもどって来た。彼らは....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
の有無では約二割方、仕立上りの値が違う。ところで小座敷、勿論、晴れの席ではない、
卓子台の前へ、右のその三角帽子、外套の態で着座して、左褄を折捌いたの、部屋着を開....
「橋」より 著者:池谷信三郎
の火をつけていた。人形は燃えながら、灰皿の中に崩れ落ちて行った。燐寸の箱が粉々に
卓子の上に散らかっていた。 ――遅かった。 ――…… ――どうかしたの? ――…....
「伊勢之巻」より 著者:泉鏡花
柱、水晶の廂であろう、ひたと席に着く、四辺は昼よりも明かった。 その時打向うた
卓子の上へ、女の童は、密と件の将棋盤を据えて、そのまま、陽炎の縺るるよりも、身軽....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
敲音、(二)種々の光、(三)種々の香気、(四)種々の楽声、(五)直接書記、(六)
卓子、椅子其他物品の浮揚、(七)物品引寄、(八)直接談話、(九)霊言、等を数える....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ットの後日の話によれば、ファラデーが自分の家の台所へ来てをしたこともあり、台所の
卓子で友人を集めて講義をしたこともあるそうだ。この頃ファラデーが自分で作って実験....