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協和
「協和〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
協和の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「過古」より 著者:梶井基次郎
た。 ひと月ふた月経った。日光と散歩に恵まれた彼の生活は、いつの間にか怪しい不
協和に陥っていた。遠くの父母や兄弟の顔が、これまでになく忌《いま》わしい陰を帯び....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
に立ち返った如く、東亜連盟を結成するためには民族の闘争、東亜諸国の対立から民族の
協和、東亜の諸国家の本当の結合という新しい道徳を生み出して行かなければならないの....
「新日本の進路」より 著者:石原莞爾
を内包していることが解るであろう。東亞連盟運動は、世界のあらゆる民族の間に正しき
協和を樹立するため、その基礎的團結として、まづ地域的に近接し且つ比較的共通せる文....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
らく弱音器でもかけられたように柔げられるであろうから、鐘鳴器特有の残響や、また、
協和絃をなしている音ならば、どんなに早い速度で奏したにしても、ある程度までは混乱....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
の役人たちですら次第にそれを感づいていた。初めから一致しがたいものに一致を求め、
協和しがたいものに
協和を求めたことも、おそらく新政府当局者の弱点の一つであったろ....
「感覚と科学」より 著者:寺田寅彦
意識の間に安々と仕上げて、音の成分を認識すると同時に、またそれを総合した和弦や不
協和音を一つの全体として認識する。また目は、たとえば、リヒテンベルグの陽像と陰像....
「「手首」の問題」より 著者:寺田寅彦
れとは反対でなければならないことになるらしく見える。なんでも相生の代わりに相剋、
協和の代わりに争闘で行かなければうそだというように教えられるのであるらしい。その....
「俳諧の本質的概論」より 著者:寺田寅彦
である。連句は音楽よりも次元的に数等複雑な音楽的構成から成立している。音と音との
協和不
協和よりも前句と付け句との関係は複雑である。各句にすでに旋律があり和音があ....
「津田青楓君の画と南画の芸術的価値」より 著者:寺田寅彦
まう。完全和絃ばかりから構成されたものは音楽とはなり得ないように絵画でも幾多の不
協和音や雑音に相当する要素がなければ深い面白味は生じ得ないではあるまいか。特に南....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
州建国だ。あれはなるほど、一応は日本の大発展を約束しているかのように見える。五族
協和とか王道楽土とかいう言葉も、非常に美しい。それだけを切りはなしてみると、これ....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
、イノチを断つことだ。和平運動とは衰弱者の妄想だ。男と女が食事や言葉をひかえて妥
協和平をカクサクするのは彼らが衰弱しきった病弱者だからである。結局そういう結論を....
「音楽界の迷信」より 著者:兼常清佐
れも前に挙げたのと同じ事である。同じ音でもすでにこのくらい違ってくる。これがもし
協和しない他の鍵盤の音だとしたら、その混雑さは読者諸君にも容易に想像する事が出来....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
であり、文章のリズムが煽情的で、苦悩と切諫と愛着の楽音が、これほどロマンチックに
協和したことはかつてなかった。 「悲しみのなかに微笑めるこの心より、激務と心労と....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
人間文化発展の両眼、一を失って一だけ保って行けるものではない。直覚と知識経験とは
協和し提携してはじめて両者を活きるのだと説くものであります。かの宗教と科学とは両....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
近い結論となるのである。 昭和十四年三月十日、病気治療のため上京していた私は、
協和会東京事務所で若干の人々の集まりの席上で戦争論をやり、右の見解からする最終戦....