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南人
「南人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
南人の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
を増すとてインドでも貴ぶ(『日本及日本人』新年号(大正三年)二三三頁を見よ)。安
南人また信ず、虎鬚有毒ゆえ虎殺せば鬚を焼き失う習いだ。これを灰に焼いて服《の》ま....
「風狂私語」より 著者:辻潤
坊 惟然(いぜん)は、美濃国関町の俳匠。本名広瀬源之丞。別号は素牛、梅花仏、湖
南人、風羅堂など。元禄2年妻子を捨てて芭蕉門下に入り、京都に移る。元禄7年、『藤....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
雅』に螂蛆は蜈蚣なり、『史記』に騰蛇これ神なるも螂蛆に殆しめらる、『抱朴子』に〈
南人山に入るに皆竹管を以て活ける蜈蚣を盛る、蜈蚣蛇あるの地を知り、すなわち管中に....
「旅愁」より 著者:横光利一
いるそこにいたのですよ。他に日本人も三人いましたが、隣のテーブルに、印度支那の安
南人が四人ほど塊っていましてね。そこへ、ある外人が三人ほど這入って来て、坐ろうと....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
ものだね。」 といい加減にあしらってやると、 「そうか、何を盗んだんだ。君は安
南人か。」 とまた聞く。そうなって来るとうるさいから、僕も、 「いや、僕は日本....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
に使を送って曰《いわ》く、吾と君と争うところのものは武勇にあって、米塩にあらず、
南人もし塩を送らざれば北塩を以て君に供せん――といって価《あたい》を平らかにして....
「怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
の前に立塞った。 「|停れ――」太い低音で叫んだのは、髪の縮れた、仁王のような安
南人だ。右手を突出し、ピストルの銃口を二人の胸に向けた。 「やい小僧。てめえたち....
「光は影を」より 著者:岸田国士
くうるんだ瞳のなかに読んだきりであつた。 ポーレット・ユアンは、フランス人と安
南人との混血児で、いわゆるメチスの娘なのだが、彼が俘虜生活をはじめてから、ふとし....
「魔都」より 著者:久生十蘭
ずまや》の傍に、縮れッ毛の、眼のキョロリとした、色の浅黒い、立派なみなりをした安
南人が突ッ立っていたろう。……あれが王様だったんだア」
酒月も息をひいて、
「....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
とんだ良《い》い時計《オアニヨン》だ」と、ニヤリと笑ってから、「お前さん達は、安
南人《アナミ》かね、支那人《シノア》かね」 「ジャポネです」 「ジャポネね? ふ....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
、大体こんなふうなんですの、そいで子供も令嬢も昨日|西貢《サイゴン》から着いた安
南人《アナミ》に頼むつもりなんですけど、この山車《シャル》の前に、どうしても、繩....
「三国志」より 著者:吉川英治
玄徳はまた、月下の江上を上下してゆく快舸を見て、 「なるほど、北人はよく馬に騎り
南人はよく舟を走らすと世俗の諺にもありましたが、実に、呉人は水上を行くこと平地の....
「三国志」より 著者:吉川英治
でいたか」 その声に、曹操は振り向いた。 碧眼、紫髯、胴長く、脚短く、しかも
南人特有な精悍の気満々たる孫権。槍をふるって、石弾の如く突いてきた。 「何者だっ....
「三国志」より 著者:吉川英治
予もうれしく思う」 孟獲の眷族は口を揃えて、 ――丞相の天威、王風の慈しみ、
南人ふたたび反かじ、と称え誓った。 孔明はまた語を改めて孟獲にいった。 「ご辺....