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南部
「南部〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
南部の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
家の立ち入った家庭の事情などを、聞かせられる機会が多かった。野村家と云えば四国の
南部では、有名な旧家の一つだと云う事、彼の父が政党に関係して以来、多少は家産が傾....
「さまよえる猶太人」より 著者:芥川竜之介
ありはしないか。現代の日本は暫く措《お》いても、十四世紀の後半において、日本の西
南部は、大抵|天主教《てんしゅきょう》を奉じていた。デルブロオのビブリオテエク・....
「誘惑」より 著者:芥川竜之介
五日。どみいご、ふらんしすこ。
十二日。……………
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日本の
南部の或山みち。大きい樟《くす》の木の枝を張った向うに洞穴《ほらあな》の口が一つ....
「私の父と母」より 著者:有島武郎
性質の純な所が、外面的の修養などが剥《は》がれて現われたものである。
母の父は
南部すなわち盛岡藩の江戸留守居役で、母は九州の血を持った人であった。その間に生ま....
「デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
を乞いました、しかして敗北の賠償《ばいしょう》としてドイツ、オーストリアの二国に
南部最良の二州シュレスウィヒとホルスタインを割譲しました。戦争はここに終りを告げ....
「妖術」より 著者:泉鏡花
たのは、日本橋|通三丁目の赤い柱で。 今言ったその運転手台へ、鮮麗に出た女は、
南部の表つき、薄形の駒下駄に、ちらりとかかった雪の足袋、紅羽二重の褄捌き、柳の腰....
「蠅男」より 著者:海野十三
伝いさんとは、鼻をクンクンいわせて、同じような渋面を作りあった。 ここは大阪の
南部、住吉区の帝塚山とよばれる一区画の朝だった。 「この臭は、ちょっとアレに似と....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
縄本島へ二十日に上陸した。この勇士殿は帰れたかどうか?) ◯往路、車中より神戸の
南部の工場地帯が今もなお炎々と燃えつづけているのを見て、「畜生、かたきをうつぞ」....
「空襲下の日本」より 著者:海野十三
太刀洗飛行連隊だ。――その外、朝鮮半島の平壌には陸軍の飛行連隊があるし、また中国
南部やフィリッピン、香港などに対して、台湾の屏東飛行連隊がある」 「屏東って、台....
「女客」より 著者:泉鏡花
房である。 階下で添乳をしていたらしい、色はくすんだが艶のある、藍と紺、縦縞の
南部の袷、黒繻子の襟のなり、ふっくりとした乳房の線、幅細く寛いで、昼夜帯の暗いの....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
の森へ通ったが、思う壺の巣が見出せない。 ――村に猟夫が居る。猟夫といっても、
南部の猪や、信州の熊に対するような、本職の、またぎ、おやじの雄ではない。のらくら....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
緊まった水浅葱、同模様の帯留で。雪のような天鵞絨の緒を、初霜薄き爪先に軽く踏えた
南部表、柾の通った船底下駄。からからと鳴らしながら、その足袋、その脛、千鳥、菊、....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
十五人) ルター宗徒 三千万人 仏教信徒の現今世界にあるもの、
南部派三千万人、北部派四億七千万人、合計五億人なりという。セイロン、ビルマ、シャ....
「西航日録」より 著者:井上円了
七月加南夏漸生、雷声送雨晩天晴、麦田薯圃茫如海、身在緑烟堆裏行。 (七月の加の
南部に夏がようやくきて、雷の音に雨が降り、夜空は晴れわたった。麦畑と薯畑が広々と....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
ろにあらず。 十一日、晴れ、かつ暖。午前七時、ホンコンへ入港す。ホンコンは台湾
南部とともに熱帯圏内にあれば、わが内地の七月ごろの気候なり。船檣の湾内に林立せる....