単刀[語句情報] » 単刀

「単刀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

単刀の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
運命論者」より 著者:国木田独歩
《ほんと》に父様の児《こ》なのでしょうか。』と兼《かね》て思い定めて置いた通り、単刀直入に問いました。 『何じゃと』と父の一言、其《その》眼光の鋭さ! けれども....
」より 著者:ゴーゴリニコライ
は五等官の贋物だ、お前はペテン師で悪党だ、お前は俺の鼻以外の何者でもないのだと、単刀直入に言ってやろうと心を取り直した……。が、鼻はもう、そこにはいなかった。ま....
深夜の市長」より 著者:海野十三
ろついていて、俺たちみたいな日蔭者に堕ちる気か、一体どっちかネ」 さあ――この単刀直入的な問いには、遉の僕もウムと呻ったまま、急に応えるべき言葉も見つからなか....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
った。葛城が家族の反対に関せず、何を措いても彼女の父の結婚及渡米の許諾を獲べく、単刀直入|桶狭間の本陣に斬込まねばならぬと考えた。 五 朧月....
カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
たちに当てはめて、われわれを社会主義者だとおっしゃるのですな?」とパイーシイ師は単刀直入に、いきなり聞きとがめた。しかし、ミウーソフが返事をしてやろうと思うより....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
、考慮をめぐらした。彼は一見して前後の事情を判断し得るような人物であった。で今や単刀直入に事を運ぶべき場合であると考えた。他人の目にはわからなくともそれと察し得....
神サマを生んだ人々」より 著者:坂口安吾
ゴサン的でもあった。 大巻先生はあまりフンイキをたのしむことに興味がないから、単刀直入、 「あなたもエライ管長さんになって凡俗の近づきがたい存在になってしまっ....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
の二人をよんで相対した新十郎。 「奥様。土蔵の中へ御案内下さいませぬか」 と、単刀直入。未亡人はキッと構えて、 「イエ。それは相成りませぬ。人様には見せられぬ....
貞操問答」より 著者:菊池寛
ら、すぐ来ていただいたんですの。私が教えた仕度という字、違っておりますの?」と、単刀直入であった。 「………」 新子は、夫人の勢いを避けて、だまっていると、 ....
この握りめし」より 著者:岸田国士
に傷もつなんとやら……後暗くなければそれでよろしいが……」 「よし、こういこう。単刀直入、一戦を交えよう」 「戦にも法則がある。玉砕の覚悟と見えたがどうじや」 ....
新春・日本の空を飛ぶ」より 著者:坂口安吾
回しおったら殺人問題や。たって頼みこまんで、よかったわい」 蒼白の高峰秀子嬢に単刀直入、きく。 「ずいぶん苦しそうですね」 「いいえ!」 断乎として否定する....
夜の構図」より 著者:織田作之助
『赤ト黒』ヲ借リニ来タノダ!」 という任意の一点にひっかけて直線を引いた方が、単刀直入の最短距離だと、思ったからであろう。 いわば、ジュリアンをだしにしたの....
キャラコさん」より 著者:久生十蘭
の話でもするような、こだわりのない口調で、 「廻りッくどいことをいうのはよして、単刀直入にいいますが、もちろん、形式だけのことでいいのです。結婚式をあげて、入籍....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
のでちょっと見ると馬鹿に汚い、素人臭い感じのするものであったが、しかしその純朴な単刀直入の写生趣味になかなか面白いものがあった。 此の絵画の試みも、事実を写生....
四つの都」より 著者:織田作之助
庄平(だしぬけに)「うちの財産どれ位あります?」 庄造「お前は戦争に行ってから、単刀直入にものが言えるようになったな、以前は下を向いてぼそぼそ言うばかりだったが....