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単身
「単身〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
単身の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
どおり、葛巻《つづらま》きの太刀《たち》をふるいふるい、手に立つ侍を切り払って、
単身門の中に踏みこむと、苦もなく厩《うまや》の戸を蹴破《けやぶ》って、この馬の覊....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
くゆう》五時十五分、突然発狂したるが如く、常子夫人の止《と》むるを聴《き》かず、
単身いずこにか失踪したり。同仁《どうじん》病院長山井博士の説によれば、忍野氏は昨....
「保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
すびと》が二三人学校の裏手へ舟を着けた。それを発見した夜警中の守衛《しゅえい》は
単身彼等を逮捕《たいほ》しようとした。ところが烈《はげ》しい格闘《かくとう》の末....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
、無限の感にうたれた。翁は十年の長い年月、草木谷という山中の四畳半ぐらいの草屋に
単身起居し、その後、後嗣の死に遇い、やむなく家に帰った後も、極めて狭い庵室で一生....
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
実に目覚ましいものだったよ。殊に僚機の第二号機に竹花中尉、第三号機には熊内中尉が
単身乗りこんでいたが、その水際だった操縦ぶりは、演習という気分をとおりすぎて、む....
「疑問の金塊」より 著者:海野十三
私はムッとした。 だがそのムッとするのが、私の悪い病気なのだ。現に銀座を出て、
単身この横浜に流れて来たのも、所詮は大きいムッとするものを感じたせいではなかった....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
直ちに特別捜査隊を編成して、それに秘策を授けて出発させた。そして彼は勇を鼓して、
単身、青竜王の探偵事務所を訪ねた。―― 「青竜王は不在ですよ、課長さん」出て来た....
「海底都市」より 著者:海野十三
は僕の腕をぐっと握ると、あえぐようにいった。 「実は、君に頼みたいというのは君が
単身《たんしん》で、彼奴《あいつ》に面会をしてくれることだ」 「それは危険だ」 ....
「恐竜島」より 著者:海野十三
すてた。 なるほど、そうであろう。しかしこの広くない島にしろポチは何にひかれて
単身《たんしん》もぐりこんでしまったのであろうか。 「さあ、そこで第三の仕事にう....
「鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
遣せられることになったのである。 これが最後の御奉公と思い、彼女は勇躍大胆にも
単身○○に乗りこんで、ホテル・ローズの客となった。まず差当りの仕事は、鬼仏洞の見....
「火星兵団」より 著者:海野十三
るんだ。わしは今、命がけで仕事をやっているんだ」
先生はうなずいた。なるほど、
単身火星人の群に飛びこむなんて、命がけの仕事でなくて何であろうか。
「それで、そ....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
腹の中を読みとることが出来たのです。艦長、川上は、重大な決意を固めてあの飛行島に
単身忍びこんでいるのに違いありませぬ。艦長。私のこの考えをどう思われますか――」....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
てお願いして見ることにいたしましょう。しばらくお待ちくださいませ……。』 私は
単身瀑壺の側を通って上のお宮に詣で、母の願望をかなえさせてくださるようお依みしま....
「活人形」より 著者:泉鏡花
、このままにて寐入らんは口惜し。この血の跡を慕い行かばその行先を突留め得べきが、
単身にては気味悪しと、一まず家に立帰りて、近隣の壮佼の究竟なるを四人ばかり語らい....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
じこめてしまった。) 夜暗くして波光りあり。 八日、雨。暁窓四面山影を見ず。
単身去、東天白処是皇洲。 (たった一人で国を去って南半球に向かう。昨夜の船のベッ....