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博士号
「博士号〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
博士号の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
られる訳がない。自分の云う事は事理明白である。世間に立って成功するには誰の目にも
博士号は大切である。瞹眛《あいまい》な約束をやめてくれと云うのもさほど不義理とは....
「正義と微笑」より 著者:太宰治
し、秘書の言う事を聞きとれるようにもなったし、著述も出来るようになって、ついには
博士号を獲得したのだ。僕たちは、この婦人に無限の尊敬をはらうのが本当であろう。ラ....
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
法服を為るの弊一に此に至るか」と言うて笑われたことであろう。 二三 法学博士
博士号は我国の中古には官名であって、大博士・音博士・陰陽博士・文章博士・明法博士....
「道標」より 著者:宮本百合子
間に、くいちがった気持の流れがあることを伸子は感じるのだった。泰造がもっていない
博士号のねうちや、いわゆる民間人が官僚機構にくいこんだとき、どういう工合にやれる....
「超人鬚野博士」より 著者:夢野久作
て平気でお前に婚約を申込んで来るところを見ると相当の苦労人だ。あの男は目下大学で
博士号を取る準備をしているそうだから。近いうちに博士になるだろう。博士になったら....
「地図にない島」より 著者:蘭郁二郎
風変りな科学者で、研究室に閉籠っていて世間とはまったく往来をしなかったばかりか、
博士号をどうしても固辞して受けなかった、ということは聞いていたが、それにしても、....
「金属人間」より 著者:海野十三
とを、世の人々はほとんど知らなかったのである。 博士は、わずか二十三歳のときに
博士号をとっている。その論文は「重力《じゅりょく》の電気的性質、特に細胞分子間《....
「行為の価値」より 著者:宮本百合子
東京帝大教授として、文部省の愚劣さを知りぬいていたから、そういうところからくれる
博士号などは欲しくないと云って、ことわった。 同じ時、三宅雪嶺という哲学者が博....
「新しいアカデミアを」より 著者:宮本百合子
、漱石は大学の教授控室になじめなかった。「大学の学問」について疑問を抱いていた。
博士号をおくられたときは、それをことわった。 日本の戸籍と、公文書から、士族、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
は、右に就いて、明治以来、錚々《そうそう》たる学者博士の意見を読みました。近頃は
博士号の権威もだいぶ疑わしくなってはいるが、この法隆寺問題の論争に出没する博士た....
「肝臓先生」より 著者:坂口安吾
師の高徳に似たいというのが先生の念願だからである。恩師の大先生は大学教授のくせに
博士号をもたなかった変り者であるから、先生も医学博士にはなることができない。町医....
「学位について」より 著者:寺田寅彦
あれば、図抜けて頭のいいよく出来るただの学士も捜せばいくらでも居るであろう。本来
博士号は一つことを数年根気よく勉強したという身元保証書の一行である。人殺しをしよ....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
であった。 こんな重大な世界的の発見をしたのだから、普通なら無論平瀬氏は易々と
博士号ももらえる資格があるといってもよいのであったが、世事魔多く底には底であって....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
三十歳か三十五、六歳の人が多い。特に利発の人であると二十八歳位でその修学を終って
博士号をもらう人も稀にはあるです。
ところで壮士坊主というのはもちろん学問を修....
「ワーニャ伯父さん」より 著者:神西清
よ。なんて運のいい奴だ! たかが寺男の伜がさ、官費で勉強させてもらって、まんまと
博士号だの教授の椅子だのにありついてさ、やがて親任官に成りあがった挙句に、枢密院....